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歯のホワイトニングの値段は?追加費用や選び方についても解説

ホワイトニングは、歯の黄ばみを分解して歯を白くする審美治療です。歯が白くなると口元の印象が明るくなり、自信にもつながります。

「ホワイトニングの料金はどのくらい?」「追加料金はかかるの?」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。

この記事では、ホワイトニングの値段や、追加費用について解説します。理想の白い歯を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

浅見 拓哉
監修 矯正ドクター
日本矯正歯科学会 認定医/インビザライン認定ドクター
三上 智彦
監修 矯正ドクター
日本矯正歯科学会認定医/インビザライン認定ドクター
名倉 奈津子
監修 矯正ドクター
東京歯科大学卒/医療法人社団佑健会 勤務

ホワイトニングの値段はどれくらい?

ホワイトニングにはさまざまな種類があり、それぞれ施術方法や料金、効果などが異なります。ここでは、代表的な3つのホワイトニングの費用について解説します。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士によって行われるホワイトニングです。

高濃度の薬剤を塗布して専用の光を当てることで、黄ばみを分解し、歯そのものを白くしていきます。即効性が高く、1回の施術でも効果を実感しやすい方法です。

費用は、1回あたり15,000円〜50,000円程度かかります。1〜2週間に1回のペースで施術を受け、2〜3回程度で理想の白さを得られるケースが多いです。

即効性があるため、結婚式や写真撮影など、イベントを控えている方にもよく選ばれています。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院で処方された薬剤を使って自宅でホワイトニングを行う方法です。マウスピースを使って薬剤を歯に密着させ、歯を白くしていきます。

薬剤の種類によって異なりますが、一般的に1日1〜2時間程度マウスピースを装着し、1〜2週間程度続けると効果が実感できます。

値段の目安は、マウスピース代が15,000円〜3万円程度、薬剤1週間分が5,000円程度です。マウスピースは一度作成すれば、繰り返し使用できます。

オフィスホワイトニングに比べると、効果を実感できるまで時間はかかりますが、色戻りしにくい点がメリットです。施術後、半年から1年程度白さを維持できるでしょう。

セルフホワイトニング

セルフホワイトニングは、エステサロンやホワイトニング専門店へ行き、ご自身でケアを行う方法です。

歯科医院で行うオフィスホワイトニングやホームホワイトニングの薬剤とは異なり、漂白効果のある過酸化水素などの成分は含まれていません。

そのため、セルフホワイトニングの目的は、歯そのものを白くするのではなく、歯の表面の汚れを落とすことです。コーヒーや紅茶、ワインなどによる軽い表面の黄ばみであれば、改善が期待できるでしょう。

値段の目安は、1回あたり2,000円〜5,000円程度で、手軽に試せるのが魅力です。ただし、生まれ持った歯の色以上に白くすることはできないため、白さを求める方はオフィスホワイトニングやホームホワイトニングが適しています。

ホワイトニングに追加で費用はかかる?

ホワイトニングの基本料金以外にも、施術の前後に必要となる処置やオプションによって追加費用がかかる場合があります。ここでは、よくある追加費用について解説します。

診察費用

ホワイトニングを始める前には、口腔内の診察が行われます。虫歯や歯周病などのトラブルがないか、ホワイトニングを行っても問題ないかなど、お口全体の健康状態を確認することが目的です。

費用の目安は、3,000円〜1万円程度です。歯科医院によっては、ホワイトニングのプランに含まれている場合もあります。

クリーニング費用

ホワイトニングの効果を高めるために、施術前に歯のクリーニングを行うことが一般的です。歯の表面の汚れを取り除くことで、薬剤が均一に浸透しやすくなります。

クリーニングの費用は、内容によっても異なりますが、5,000円〜1万5,000円程度が目安です。

コーティング費用

ホワイトニング直後の歯は、色素の濃い食べ物や飲み物で着色しやすい状態です。そのため、フッ素やコーティング剤を使って歯の表面を保護する処置を行うことがあります。

費用の目安は、3,000〜1万円程度です。

ホワイトニングをするメリットは?

ホワイトニングは、単に見た目を美しくするだけでなく、お口の健康や精神面にも良い影響をもたらします。ここでは、代表的なメリットを2つご紹介します。

虫歯の予防になる

ホワイトニングの施術前には、歯科医院でPMTCと呼ばれる専門的な歯のクリーニングを行うことが一般的です。

PMTCでは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使い、自分では落とせない歯垢や歯石、着色汚れを除去します。保険適用のクリーニングと比べて、より時間をかけてすみずみまできれいにしてもらえるため、虫歯予防につながるのです。

また、歯が白くなると、その美しさを保つために毎日の歯磨きをより丁寧に行うようになる方が多くみられます。結果として、お口の健康維持に良い影響を与えることが多いのです。

好印象が与えられる

白い歯は、笑顔の印象を明るくし、相手に清潔感や信頼感を与える要素となります。特に営業職や接客業など、人と話す機会が多い方にとって、白い歯は好印象を与える重要なポイントとなるでしょう。

さらに、歯の黄ばみが解消されることで、口元へのコンプレックスがなくなり、心から自信を持って笑えるようになる方も少なくありません。

対人関係がより円滑になったり、自己表現が豊かになったりと、人生に良い影響をもたらす可能性があります。

ホワイトニングをするデメリット

ホワイトニングは多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットもあります。施術を検討する際には、以下の点についても理解しておきましょう。

定期的に通わなくてはいけない

ホワイトニングの効果は永久的ではありません。時間の経過や、コーヒーや紅茶などの飲食によって再び着色し、徐々に色戻りしてしまいます。そのため、歯の白さを維持するには定期的なメンテナンスや再施術が必要です。

特に、即効性の高いオフィスホワイトニング後は、数ヶ月に1回程度の通院が推奨されます。忙しい方にとっては時間やコストの面で負担に感じることもあるかもしれません。

知覚過敏になる可能性がある

ホワイトニングで使用する薬剤は、歯の表面のエナメル質に作用して漂白効果を得るものです。

薬剤の刺激により、一時的に歯がしみるような知覚過敏の症状を感じることがあります。特に、以下に当てはまる方は、知覚過敏になるリスクが高いです。

  • 虫歯や歯周病がある
  • 歯が削れている
  • 歯にヒビが入っている

知覚過敏は通常、施術から数日で落ち着くことが多いです。今まで知覚過敏になったことのある方や、心配な方は、施術を受ける前に相談しておきましょう。

自分に合うホワイトニングの選び方

ホワイトニングは、歯の状態やライフスタイルに合わせて、自分に合った方法を選ぶことが大切です。ここでは、自分に合うホワイトニングを選ぶポイントを2つ解説します。

歯の色や状態で選ぶ

ホワイトニングを選ぶ際は、まずご自身の歯の色や状態を把握することが大切です。元々の歯の色が濃い方や、加齢による黄ばみが強い方には、歯科医院で行うオフィスホワイトニングや、自宅で行うホームホワイトニングがおすすめです。

過酸化水素や過酸化尿素といった漂白効果のある成分が含まれているため、本来の色以上に歯を白くする効果が期待できます。

知覚過敏になるリスクが心配な方は、オフィスホワイトニングよりも薬剤の濃度が低いホームホワイトニングを選ぶとよいでしょう。

一方で、コーヒーや赤ワインなどの着色汚れによって歯が黄ばんでいる方は、セルフホワイトニングでもきれいにできる可能性があります。歯科医院で行われている、着色汚れや歯石を落とす歯のクリーニングも検討するとよいでしょう。

効果が出るまでの期間で選ぶ

ホワイトニングは種類によって、効果が出るまでの期間が異なります。ご自身のライフプランや希望に応じて選びましょう。

結婚式や旅行などのイベントを控えており、短期間で白くしたい方は、即効性の高いオフィスホワイトニングがおすすめです。高濃度の薬剤を使用しているため、1回の施術でも高い効果が期待できます。

一方で、「少しずつ自然な白さを目指したい」「長持ちする方法を選びたい」という方は、ホームホワイトニングを検討しましょう。

効果が出るまでの期間は、2週間から1ヶ月程度です。自分のペースで取り組むことができ、希望の白さになった段階で中断することも可能です。

ホワイトニングに関するよくある質問

ここからは、ホワイトニングに関するよくある質問にお答えします。

ホワイトニングは保険適用ですか?

歯を白くして見た目を美しくするホワイトニングには、保険が適用されません。虫歯や歯周病の治療のように、病気の治療を目的とした医療行為ではないためです。

そのため、ホワイトニングの費用は自由診療となり、歯科医院によって料金設定が異なります。同じ施術方法や薬剤でも値段が大きく異なる場合もあるため、説明を聞いて納得できる歯科医院で施術を受けましょう。

ホワイトニングはなぜ高いのでしょうか?

ホワイトニングの値段が高い理由は、主に3つあります。

  • 保険が適用されないため
  • 専用の薬剤を使用するため
  • 専門的な知識や技術が必要であるため

前述したとおり、保険が適用されないことが理由の一つです。保険適用であれば1〜3割のみの負担で済みますが、ホワイトニングの費用は全額自己負担となります。

2つめの理由として、歯科医院専用の薬剤を使用することが挙げられます。オフィスホワイトニングやホームホワイトニングで使用される薬剤は、医療用として認められた安全性の高い薬剤であるため、値段が高くなるのです。

3つめの理由は、歯科医師や歯科衛生士による専門的な知識や技術が必要であるためです。オフィスホワイトニングでは高濃度の薬剤を使用したり、専用の機械を使って光を照射し、歯を白くします。

ホームホワイトニングの場合もマウスピースの作成や薬剤の選定など、歯科医院ならではの技術が求められるため、値段は高くなります。

まとめ

ホワイトニングは、施術方法によって料金が異なります。歯科医院で行われるオフィスホワイトニングは、1回あたりの値段相場は高いものの、短期間で高い効果が期待できる点がメリットです。

費用を抑えて自宅でホワイトニングを行いたい方や、白さを長持ちさせたい方は、ホームホワイトニングを検討すると良いでしょう。

また、ホワイトニングの基本料金以外にも、診察費用やクリーニング費用、コーティング費用などが追加でかかる場合もあります。

歯科医院によって料金設定は異なるため、トータルの金額についても説明を受け、納得したうえで施術を受けましょう。


Emi

デパコスからドラコスまで大好きな、根っからの美容好き。最近は美容医療領域の興味関心度が高い。綺麗に年を重ね、素から綺麗を目指したい。