インビザラインGoは、世界で治療実績の多いマウスピースブランド、インビザラインの種類のひとつです。部分矯正に特化しているため、費用や治療期間を抑えながら歯並びを整えられます。
「費用はどれくらいかかるの?」「どのような歯並びなら治療できる?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。
この記事では、インビザラインGoの特徴と費用、メリット・デメリットについて解説します。他社との比較結果もまとめていますので、ぜひマウスピース矯正選びの参考にしてください。
インビザラインGoの特徴

インビザラインGoは、前から5番目まで、計20本の歯並びを治療対象としたマウスピース型の矯正装置です。
インビザラインと同様に、透明のマウスピースを使用して歯並びを整えていきます。治療範囲が限定されているため、短期間かつ低価格で治療できるのが魅力です。
インビザラインGoで矯正可能な歯並び
インビザラインGoでは、以下のような軽度の歯並びの乱れに対応しています。
- 叢生(そうせい):前歯のガタつき・重なりがある
- すきっ歯:前歯の間にわずかな隙間がある
- 交差咬合(こうさこうごう):上の歯のいくつかが下の歯の内側にある
- 開咬(かいこう):前歯だけ噛み合うことができず、下の歯との間に隙間がある
奥歯(前から6番目・7番目の歯)に問題がある場合や、歯を大きく動かす必要がある場合は他の矯正方法が検討されます。
インビザラインGoの費用
インビザラインGoの費用は、歯科医院によって異なりますが、30万〜60万円程度が相場です。治療範囲が限定されるため、全体矯正を行うインビザラインよりも安く治療できます。
歯科医院によっては、治療費用に加えて別途検査代やリテーナー代、定期検診費用などがかかる場合があります。
カウンセリング時に総額でいくらくらいかかるのか、追加費用が発生する可能性はあるのかについても確認し、治療内容と費用について納得したうえで治療を開始することが大切です。
また、一括での支払いが難しい場合は、デンタルローンやクレジットカードの分割払いなど、支払い方法についても相談してみるとよいでしょう。
インビザラインGoのメリットとデメリット
ここでは、インビザラインGoのメリットとデメリットを3つずつ紹介します。
インビザラインGoのメリット

インビザラインGoのメリットは、以下のとおりです。
- 治療のシミュレーションができる
- 取り外しができて衛生的に保てる
- 周りに気付かれにくい
それぞれについてくわしくみていきましょう。
治療のシミュレーションができる
インビザラインGoの大きな特徴のひとつは、治療開始前に3Dシミュレーションで歯の動きや最終的な歯並びを確認できる点です。
シミュレーションを確認すると治療のゴールが明確になり、モチベーション維持にもつながります。
「本当にきれいな歯並びになるの?」「どのように歯が動くの?」など、治療への不安を軽減し、納得したうえで治療を始められるのは大きなメリットでしょう。
取り外しができて衛生的に保てる
インビザラインGoは、ご自身で取り外しが可能です。ワイヤー矯正とは異なり、食事の際にマウスピースを外して普段どおりに食事ができ、食べ物が制限されることがほとんどありません。
また、歯磨きもマウスピースを外した状態で行えるため、ブラッシングがしやすく、口腔内を清潔に保ちやすいのもメリットです。虫歯や歯周病のリスクを低減できるほか、マウスピース自体も清潔に保てます。
周りに気付かれにくい
インビザラインGoで使用するマウスピースは、薄く透明なプラスチックでできています。そのため、装着していてもほとんど目立ちません。
人前で話す機会の多い方や、旅行やイベントなどの写真撮影を控えている方にとって大きなメリットといえます。
ワイヤーやブラケットが歯に固定されているワイヤー矯正と比べて違和感も少なく、自然な笑顔で過ごせるでしょう。
インビザラインGoのデメリット

一方で、インビザラインGoには以下のようなデメリットもあります。
- 適応症例が限られる
- 装着時間を守らないと効果が出にくい
- 紛失や破損のリスクがある
デメリットについてよく理解しておくことで、不安や疑問を解消してより前向きに治療に取り組めるでしょう。それぞれについて解説します。
適応症例が限られる
前述したとおり、インビザラインGoは前から5番目までの歯のみを動かす矯正治療です。前歯のガタつきや隙間など、主に軽度な歯並びの乱れに特化しています。
そのため、奥歯の噛み合わせに問題がある場合や、歯を大きく動かさなければならないケースでは適応できません。
歯並びや噛み合わせの状態によっては、通常のインビザラインや他のマウスピース矯正、ワイヤー矯正などを検討する必要があります。ご自身の歯並びがインビザラインGoで治療可能かどうかは、歯科医師による検査と診断が必要です。
装着時間を守らないと効果が出にくい
インビザラインGoは、1日20時間以上装着するルールを守らなければ、計画どおりに歯が動きません。そのため、食事や歯磨きの時間以外は、常に装着しておく必要があります。
矯正治療中は、歯の位置が安定していない状態です。マウスピースを外している間は、歯が元の位置に戻ろうとして動く後戻りが起こります。
装着時間が不足すると後戻りが起こり、治療計画に遅れが生じるケースや、治療のやり直しが必要になる場合があるのです。
装着している間は水以外の飲食ができないため、普段コーヒーを飲みながら仕事をしている方や、食事の合間に間食をとる方は、生活習慣を変える必要があります。
紛失や破損のリスクがある
インビザラインGoに限らず、マウスピース矯正で使用するマウスピースは薄いプラスチックでできているため、紛失や破損のリスクがあります。
例えば、外食時にマウスピースをティッシュに包んで置き忘れたり、落としたマウスピースを踏んで破損させたりすることも考えられます。
マウスピースを紛失したり破損させたりした場合は、作り直しが必要です。治療が滞るだけでなく、再作製の費用がかかります。
外出時は専用のケースを持ち歩き、取り外した際は毎回ケースに保管しましょう。
インビザラインGoと他のマウスピースブランドを比較

ここでは、インビザラインGoと、部分矯正を扱っている他のマウスピースブランドを比較します。料金や治療範囲、通院回数などを以下の表にまとめました。
インビザラインGo | エミニナル矯正 | キレイライン矯正 | |
料金(税込) | クリニックによって異なる(相場は30万〜60万円程度) | 33万円〜 | コース:19万8,000円〜1回:4万4,000円 |
リテーナー代(税込) | クリニックによって異なる | 上下:2万2,000円 | マウスピース型・上下:2万2,000円 ワイヤー型・上下:6万6,000円 |
初回検査費用(税込) | クリニックによって異なる | 無料 | 3,300円※クリニックによって異なる |
治療範囲 | 前から5番目までの歯計20本 | 前歯から奥歯まで治療範囲の制限なし | 前から3番目まで計12本 |
通院回数 | 1〜2ヶ月に1回 | 最低2回 | 2.5ヶ月に1回程度 |
料金
治療費用の最低金額を比較すると、キレイライン矯正がリーズナブルといえるでしょう。ただし、キレイライン矯正で対応できる治療範囲は限られているため、対応できない場合は他の矯正治療を検討する必要があります。
また、インビザラインGoでは、リテーナー代や初回検査費用などの追加費用はクリニックによって異なります。料金設定についてはお近くの歯科医院での確認が必要です。
治療範囲
キレイライン矯正で治療できるのは、前歯から3番目までの計12本のみです。インビザラインGoでは前から5番目までの計20本、エミニナル矯正では歯列全体が治療できます。
インビザラインGoでの治療が難しい場合、ほかのインビザラインのプランやワイヤー矯正が勧められる場合があります。治療範囲が大きくなるため、インビザラインGoよりも費用が高くなる可能性が高いです。
エミニナル矯正では、6ヶ月までの治療プランの場合33万円(税込)、7ヶ月から12ヶ月のプランの場合66万円(税込)と設定されています。全体矯正が必要となった場合でも決められた料金設定で対応可能です。
ただし、検査の結果、治療期間が13ヶ月以上になる場合は、上記よりも高くなる可能性があります。
通院回数
インビザラインGoでは1〜2ヶ月に1回程度、キレイライン矯正では2.5ヶ月に1回程度の定期的な通院が必要です。提携クリニックは全国に多数ありますが、仕事や学校で忙しい方や、休みの日がクリニックの休診日と重なる方は通院が難しい場合もあるでしょう。
エミニナル矯正の場合、基本的にオンラインで診察を行うため、最低2回の通院回数で治療が可能です。できるだけ通院の手間を減らしたい方に選ばれています。
インビザラインGoに関するよくある質問

ここでは、インビザラインGoに関してよくある質問にお答えします。
インビザラインGoの装着時間は?
インビザラインGoは、1日20時間装着する必要があります。食事と歯磨きのとき以外は、寝ている時間も含めて常に装着しておくのが基本です。
装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず、治療期間が延びたり、治療をやり直さなければならなくなったりする場合があります。自分で取り外しができる反面、装着時間の管理が必要です。
インビザラインGoの矯正期間は?
インビザラインGoの矯正期間は、半年〜1年程度となるケースが多いです。前から5番目までの歯のみを動かすため、歯列全体を動かすインビザラインと比べて治療期間が短い傾向にあります。
矯正期間のあと、歯の位置を安定させるリテーナーを1〜2年程度装着するのが一般的です。
ただし、矯正期間は患者さんの歯並びの状態や治療計画によって異なります。
また、装着時間が不足すると歯がスムーズに動かず、矯正期間が延びる場合もあります。実際にどの程度の期間が必要か知りたい方は、歯科医院での精密検査を受けましょう。
インビザラインGoの矯正は痛い?
インビザラインGoはワイヤー矯正に比べて、痛みが少ないとされています。一度に歯を動かす量を細かくコントロールし、段階的に力を加えて歯を動かしていくためです。
新しいマウスピースに交換した直後は、歯が締め付けられるような圧迫感や鈍い痛みが生じることがありますが、2〜3日程度で慣れることがほとんどです。数日経っても痛みが治らない場合は、歯科医師に相談してください。
インビザラインGoでワイヤー矯正はできる?
インビザラインGoは、マウスピース型の矯正装置であり、ワイヤー矯正ではありません。そのため、インビザラインGoでワイヤー矯正を行うことは不可能です。
奥歯の噛み合わせの調整が必要なケースや、歯の大きな移動が必要なケースなど、インビザラインGoでは対応できない症例では、他の治療方法を提案されることがあります。
インビザラインGoで治療できるのは前から5番目の歯のみであるため、治療対象となる症例が限定されることを知っておきましょう。
インビザラインGoを途中で解約したいときは?
インビザラインGoの治療を途中で解約したい場合は、速やかに歯科医院に相談してください。解約や返金が可能かどうかは、治療の進行状況や支払い状況によって異なります。マウスピースをすでに作成している場合は、返金が難しい場合もあるでしょう。
また、インビザラインGoを中断すると、歯を支える組織が固まっていない状態のため、歯が後戻りして歯並びが乱れる恐れがあります。
引っ越しによって中断を考えている場合は、転居先にある歯科医院で治療を続けることも検討できます。また、妊娠や病気で一時的に中断したい場合は、歯科医師に相談してください。
まとめ
インビザラインGoは、前歯の軽度な歯並びの乱れに特化しているマウスピース矯正です。一般的なインビザラインと同じ素材とシミュレーションシステムを利用しながら、費用を抑えつつ、短期間での治療が期待できます。
しかし、ほかのマウスピース矯正と同様に、1日20時間以上のマウスピースの装着が必要な点は注意点です。
また、噛み合わせの調整が必要なケースや奥歯を動かす必要のあるケースなど、適応できない場合もあります。
ご自身の歯並びが対応しているかどうかは、インビザラインGoに対応している歯科医院で相談しましょう。
通院の手間を減らしたい方や、全体矯正にも対応しているマウスピース矯正を検討している方は、エミニナル矯正もおすすめです。
エミニナル矯正は、最低2回の通院で治療できるため、学校や仕事で歯科医院に通院する時間がなかなか取れない方でも治療を続けやすくなっています。
マウスピース代はプランに含まれており、追加で発生するリテーナー代も明記されているため安心です。初回検診は無料で受けられるため、ぜひお気軽に予約してみてください。