矯正治療の検討を初めて、矯正の値段が高いので二の足を踏んでいる方もいるのではないでしょうか。本記事では、矯正治療の値段の理由、少しでもお得に矯正治療を実施するための方法を記載しています。
ぜひ参考にしてみてください。
矯正が高額な理由は?
歯科医院でこれまで虫歯などの治療を経験したことがある人は、なぜ矯正治療だけ高額になるのか疑問に感じることでしょう。歯科矯正治療に限らず、歯科医院でおこなわれる治療の一部は高額な治療費になることがあります。
これは、対象となる治療内容に医療保険が適用できるかできないかによるからです。歯科矯正治療の場合、保険が適用されず自費治療となるため高額になりがちだと言えます。歯科矯正以外にも、インプラントを入れたり、補綴(被せもの)にセラミックなどの素材を使ったりすると、保険がきかないケースがほとんどです。
日本では医療保険制度があり、所属している会社の健康保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度、公費医療などによってカバーされる治療と自費治療があります。厚生労働大臣が定める診療報酬を算定し、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成して請求することで、保険でカバーされている部分が医療機関に支払われるという仕組みです。
保険が適用されれば、窓口で支払う金額は3割などの一定金額となります。一方で、保険でカバーされない内容の治療に関しては患者負担となるため、高額になりがちです。
参考:厚生労働省|保険診療の理解のために【歯科】(平成30年度)
①矯正の「方法/種類別(ex. ワイヤー、マウスピース等)」の料金は?
ここからは、矯正治療の方法/種類別にかかる料金例を見ていきましょう。
「表側矯正」の料金
矯正治療というとイメージしやすい、ワイヤーとブラケットを使った矯正治療です。歯の重面に付ける矯正治療方法は、もっとも歴史も長くオーソドックスな方法です。目立ちやすい一方で、歯の移動量が大きい症例にも適応可能など幅広く対応できる点がメリットと言えます。
ワイヤー矯正表面の費用相場は、約60~100万円が相場です。
「裏側矯正」の料金
目立ちやすく、唇の内側などの口腔内を傷つけてしまう可能性のあることが特徴の表面矯正が最も一般的です。ワイヤー矯正は他にも、目立ちにくいことが特徴で歯の裏側にワイヤーをつける裏側矯正という方法もあります。会話をしても歯の裏側に装置があるため目立ちにくいのがメリットですが、どのような歯科医師でも施術できるわけではないため、治療にかかる費用は高額になる傾向があります。
歯の裏面につけるタイプですと約120~200万円が相場です。
「ハーフリンガル矯正」の料金
ハーフリンガルとは、先ほど紹介した歯の表面と裏面を口腔内でともに施術する方法を指します。動きづらい下の歯を重面矯正にし、上の歯を裏側にするなどの矯正方法です。見えるワイヤーの部分の範囲が全顎表面ワイヤー矯正をするよりも目立ちにくいことがメリットです。また、動きづらい下の歯も効率よく動かすことができます。
ハーフリンガル矯正にかかる費用相場は35〜150万円程度です。
「マウスピース矯正」の料金
プラスチック製の薄いマウスピースを複数個製作し、歯の移動状況に応じてつけかえていく矯正治療方法です。目立ちにくい点と、マウスピースをつけかえた際にも痛みや違和感を抑えられる点、そして通院頻度が比較的少なくて済むことがメリットとして挙げられます。
マウスピース矯正にかかる費用相場は80〜100万円程度です。
「子どもの矯正」の料金
子どもの矯正は大人と比べて比較的歯が動きやすい時期におこなうため、治療効果が高いことがメリットです。親御さんと一緒に矯正治療を検討されている人もいるかと思います。子どもの矯正方法は症状にもよりますが、大人より保険がきく場合が多いと言えます。子どもの歯科矯正は機能面に問題があることが多く、保険でカバーされるケースがあるからです。歯科医院にて確認してみてください。
子どもの矯正にかかる費用相場は3〜100万円程度です。価格に開きがあるように感じられるかもしれませんが、これは、開始時期によって価格が大きく異なることが理由として挙げられます。年齢が幼ければ幼いほど価格は低価格で、3〜5歳の時期に始める矯正は3〜10万円とリーズナブルです。
②矯正の「治療別(ex. 治療前、治療中、治療後等)」の料金は?
矯正治療にはさまざまな治療内容が含まれます。ここでは、治療の内容別にかかる費用を見ていきましょう。
【治療前】「カウンセリング」の料金
矯正に入る前に、なぜ歯科矯正を検討しているのかや、歯並びへの悩みなどを相談するタイミングが設けられます。ここで、どのような治療があるのか、症状が改善されるのかなど治療にかかるおおよその費用や期間などを相談できます。カウンセリングにかかる費用としては、無料のところから5,000円程度かかるところなどさまざまです。
【治療前】「精密検査・診察」の料金
歯科矯正を始めようと決意し、契約後にすぐ治療に入るわけではありません。虫歯や歯周病などがないか、いまのお口のチェックに加え、エックス線などを使って歯の状態のチェックをします。精密検査にかかる費用相場としては、10,000円〜65,000円ほどです。
【治療前】「虫歯・歯周病・抜歯」の料金
もし、精密検査の段階や矯正治療中に虫歯や歯周病になったら、一旦矯正治療はストップし、それらの治療が優先されます。虫歯や歯周病の治療には、保険が適用されることがほとんどなので、治療費は1,500〜3,000円前後です。ただし、これは軽度の症例の場合であって、虫歯が奥深くまで達していて、歯の根っこの治療が必要な場合には保険適用であっても7,000〜20,000円程度かかります。
また、歯周病の治療に関しても症状の重さによって値段が異なります。軽度の場合には保険適用で自己負担額は5.000〜10,000円程度、中程度であれば10,000〜50,000円程度、重度の場合は30,000〜100,000円ほどかかります。
もし矯正治療をしたくても歯が移動するために十分なスペースがない場合には抜歯が必要となることもあります。その場合、1本の抜歯につき5,000〜15,000円ほどかかり保険適用外となります。
【治療中】「矯正装置料・調整料」の料金
ワイヤー矯正の場合、数週間から1ヶ月に1回程度、ワイヤーとブラケットの調整をする必要があります。歯が移動したらまた次の移動目標に向けてワイヤーの傾きや負荷を変える必要があるからです。
また、マウスピース矯正であっても都度マウスピースを自分で交換する必要があり、数週間〜1ヶ月に1回程度交換していきます。医師の経過観察は3ヶ月〜4ヶ月くらいの頻度で行い、経過観察を無料でおこなっているところから、3,000〜5,000円程度かかるところまであります。
ワイヤーの調整にかかる費用は、1回につき3,000〜10,000円ほどですが、元から歯科矯正治療費用に含まれているところもあります。
【治療後】「保定装置・観察料」の料金
矯正によってせっかく理想の位置に動いた歯が、また元の位置に戻らないよう矯正治療が終わったあとも保定装置を使った保定期間が必要です。保定装置はリテーナーとも言い、矯正期間と同じくらいまたはそれ以上にわたって着用することが望ましいとされています。
保定装置には部分的なものから、マウスピースタイプ、歯に直接取り付けるタイプなどさまざまあります。保定装置(リテーナー)はクリニックごとにも異なりますが、おおむね15,000円〜6万円程度と開きがあります。治療前に確認しておくと安心です。
③矯正の「支払い体系(ex. 全額一括、都度払い等)」の料金は?
歯科矯正にかかる大まかな費用がわかったら、次は支払い方法を見ていきましょう。
【トータルフィー制度】とは
一度に治療費を支払うプランで、通院費や処置の費用がまとまっていることをトータルフィー制度といいます。毎月や治療のたびにいくら治療費がかかるのかという不安がなくなり、予算立てもしやすい点がメリットです。しかし、抜歯などが別料金であったり、保定期間については、別料金などクリニックによりどこまでがトータルなのかというのが異なっているので、確認しましょう。
【都度支払い】とは
ワイヤーの調整や、マウスピースの交換、処置など通院するごとに費用が発生する料金システムを都度払いと言います。こちらはクリニックの窓口にて都度かかった料金を支払うため、毎回一定の金額とはかぎりません。費用が抑えめな回もあれば高額になる回があるなど費用の見通しが立てづらい面もあります。
④矯正の「支払い方法(ex. デンタルローン、クレカ分割等)」の料金は?
続いて、支払い方法について見ていきましょう。これまで現金のみとしていたクリニックでもクレジットカードやデンタルローンの導入など選択肢があります。
「一括支払い」の方法
従来からある、現金で治療費を全額一度に支払う方法です。こちらは当初見積もり額に提示された値段を最初に支払い、治療過程において虫歯や歯周病の治療などが発生すれば、そちらは別途支払うという方法です。
治療計画どおりに治療が終わらず、矯正が長引いてしまった場合などには、延長分の費用が発生するところもあります。なかには、提示金額以上をもらわないというところもあります。初回に提示された額で完結するのか、追加で費用が発生するのかは、最初の相談時に確認してみることをお勧めします。
現金一括払いのメリットとして、支払いが完了してしまえば、あとは費用に関する不安や支払う煩わしさがなくなる点が挙げられます。また、すでに料金を支払っていることで治療を続けるモチベーションキープにもつながります。
現金での一括払いのほかに、銀行振込やクレジットカードでの一括払いもあります。クレジットカードであれば、まとまった現金を用意したり持ち歩くことなく支払いができ、持ち運びの不安や煩わしさが解消されます。カード会社によっては支払いでポイントが貯まることもあります。
「デンタルローン」の方法
矯正以外にもインプラント治療やセラミックを使った治療など高額になることが少なくない歯科治療。デンタルローンという支払い体系を用意しているクリニックもあります。
金利が発生しますが、まとまった金額を用意できない場合や分割で支払いたい人に向いています。クリニックがローン会社と提携することでローンを組めるようになっており、18〜20歳以上で安定的な収入があるかなどチェックポイントもあります。ローンの申込時には審査が必要です。
無職や過去にローンでのトラブルなどがあると組めない可能性もあります。また、金利に関してもクリニックごとに異なりますので確認してみましょう。もし、矯正してもらいたいクリニックでデンタルローンの取り扱いがなかったとしても、外部のローン会社を探してご自身でローンを組むこともできます。クレジットカードでの分割払いと比べて金利が低めに設定されている点がメリットです。
「銀行の多目的ローン」の方法
銀行や信用金庫の多目的ローンも支払いに利用できます。こちらは、銀行ごとに貸し出し可能な金額や金利が異なりますので、いずれの機関が自分に合っているか比べてみましょう。
保証人などが不要のところもあり、矯正やインプラント治療など高額になりがちな歯科治療費用にあてる人もいます。
「院内分割払い(窓口分割払い)」の方法
院内(窓口)分割払いは、クリニックで分割払いがおこなえる支払い方法です。クレジットカードの分割と異なり、支払い回数はそんなに多く設けられていないところがほとんどのようです。しかし、クレジットカードやデンタルローンと違い、金利が発生しないことがメリットです。全体で支払う金額に変わりはないものの、分けて支払えることで一気にお金がなくなってしまうといった不安が軽減されます。
医療費控除で値段を下げられる?
高額になるケースも少なくない歯科矯正は、医療費控除で還付金があるのか疑問に感じる人も多いと思います。
医療費控除は、1月〜12月までの1年間に支払った医療費が10万円を超える場合(年間所得が200万円以下の場合はすべての所得金額等の5%にあたる金額)、超過分の金額に対し所得控除が受けられるものです。
矯正治療は、控除となるケースとならないケースがあり、歯科矯正の目的によって異なります。矯正をすることで、機能面の改善が図れる症例では医療費控除の対象となる可能性がありますが、審美目的による治療は認められない場合がほとんどです。
医療費控除が申請できるかどうかは、担当する歯科医師による診断が必要ですので、相談してみましょう。
マウスピース矯正どれにしようか迷ったら、「エミニナル矯正」を受けてみて!
月々2,750円から始められるエミニナル矯正は、「安心」で選ばれるマウスピース矯正です。
近年、不適切なマウスピース矯正治療により、残念な想いをされている方がいます。
治療期間が短く、極端に安価であることを謳うマウスピース矯正がでてきている中で、「歯並びの仕上がり結果が、理想から程遠い。噛み合わせが逆に悪くなった。」「当初伝えられた治療費より、結果大幅に総額が高くなり、途中で治療を断念した」などのお声を聞きます。
これらの問題を解決すべく、エミニナルでは矯正のプロ”矯正ドクター”が100%担当する仕組みを作りました。在籍ドクターの治療経験は500症例以上なので、安心です。
エミニナル矯正の矯正相談では、あなた1人1人の矯正に対する不安を取り除き、そもそもマウスピース矯正が合っているのか?、金額や支払い方法はどのようなものがあるのかを丁寧にお伝えしています。
提携クリニックは全国拡大中です。お近くの提携クリニックはこちらからお探しください。
サービス名 | エミニナル矯正(EMININAL) |
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目安総額 (軽度〜中度) |
33万円〜66万円 ※自由診療 |
初回診断 | 無料 |
矯正の値段に関するQ&A
治療中、契約した矯正治療費用以外に料金が発生する可能性は?
矯正治療中に虫歯や歯周病になった場合には、治療費が別途発生します。また、矯正治療の一環として保定装置が用いられる場合、強制終了後にもリテーナー代金が発生する可能性もあります。
矯正装置を破損・紛失の場合は料金が発生する?
矯正装置が壊れてしまったり、失くしてしまった場合には、別途制作代金がかかるところもあります。費用はクリニックや治療種類によって異なりますので、治療前に確認しておきましょう。
途中で治療ができなくなってしまった場合、返金は可能か?
返金保証についてもクリニックや、矯正ブランドごとに異なります。返金可能な期間が設けられているところもあるため、こちらも治療前にチェックしておくことをお勧めします。
未成年の場合でも、デンタルローンは契約できる?
デンタルローンは18歳以上の人でないと契約できません。一定の収入があることや、過去にローンでのトラブルがなかったかなどの審査項目を通過した人がデンタルローンを利用できます。
後戻り矯正、やりなおし矯正の費用はどのくらいかかる?
矯正終了後には保定装置を使い保定期間が設けられます。この際保定装置を決まった時間装着しなかったり、正しく装着しなかったりすることで、後戻りが生じてしまうケースがあります。このような場合には再度矯正治療を別途支払うか、クリニックによっては保証期間内であれば再び治療が受けられることもあります。