前歯にすきっ歯があると非常に目につきやすく、「ずっとすきっ歯が気になっている」なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は前歯のすきっ歯は、見た目だけの問題ではなく、歯や体にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、注意が必要です。
本記事では、前歯のすきっ歯が気になる方へ向けて、前歯のすきっ歯の治し方や、放置するリスクなどについて紹介していきます。前歯のすきっ歯が気になっている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
「前歯のすきっ歯が気になる」という方へ

「前歯のすきっ歯が気になる」という方は意外と多く、平成28年度の歯科疾患実態調査では、12~20歳のお子さんの10%程度にすきっ歯の方がいるという結果が報告されています。これは、12~20歳のお子さんのおよそ10人に1人の割合です。
まずは、すきっ歯について詳しく知ることからはじめていきましょう。
そもそも前歯のすきっ歯とはどんな状態のこと?
すきっ歯とは、専門用語では「歯列空隙」と呼び、歯と歯の間に隙間ができている状態を指します。すきっ歯のなかでも、前歯の真ん中に隙間がある状態を「正中離開」と呼びます。
また、大人の歯と歯の間に隙間ができるすきっ歯は、「歯列不正」のひとつに含まれます。
前歯がすきっ歯になる原因として考えられるもの
前歯がすきっ歯になる原因としては、遺伝による「先天的原因」と、癖や習慣による「後天的原因」のふたつがあります。
それぞれ見ていきましょう。
遺伝による「先天的原因」
遺伝による「先天的原因」には、
- 遺伝によって歯の大きさが小さい
- 歯の大きさに比べて顎が大きい
- 前歯中央にあるスジ「上唇小帯」の位置異常
- 歯の本数が少ない
- 過剰な歯が歯ぐきに埋まっている
などがあります。
「先天的原因」では、歯や顎の大きさのアンバランスや、歯の本数が少ないことなどにより、歯列にスペースが余ってしまい、すきっ歯になるリスクがあります。
また、永久歯が生える時期になって、歯と歯の間に上唇小帯が位置していると、隙間が埋められずに「すきっ歯」になったり、過剰な歯が歯ぐきに埋まっていると、埋まった歯が邪魔をして隙間が閉じられずに「すきっ歯」になったりするケースもあります。
癖や習慣による「後天的原因」
癖や習慣による「後天的原因」には、指しゃぶりによって舌が前歯を押してハの字に開いたり、前歯ばかり偏った噛み方をして、前歯が前方へ傾斜して歯と歯の間が開いてしまったりすることが原因として挙げられます。
指しゃぶりや、舌を前に突き出すような癖に関しては、歯科矯正ですきっ歯を治しても、癖を治さない限りは、再度歯並びが悪くなってしまうリスクがあります。
前歯のすきっ歯の治療法や費用は?メリット・デメリットも紹介

では、もし気になる前歯のすきっ歯を治す場合には、どのぐらいの費用がかかるのでしょうか?ここでは、すきっ歯の治療法である「審美治療(詰め物・被せ物)」と「歯科矯正(歯の移動)」の費用や、それぞれの治療法のメリット・デメリットについて紹介します。
治療方法①審美治療(詰め物・被せ物)
すきっ歯を治すには、「審美治療」という詰め物や被せ物を入れる方法で、歯の形を整えてすきっ歯の隙間を埋める方法があります。
この「審美治療」には、いくつか種類があるのでそれぞれ詳しく見ていきましょう。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングとは、歯の表面に専用のレジンという樹脂をつけて、すきっ歯の隙間を改善していく治療法です。
歯の被せ物とは異なって、直接歯にレンジで形をつくっていくので、型取りが必要なく、治療は1~2日程度と短期間で終わるメリットがあります。ただし、レジンは経年劣化しやすいといったデメリットもあります。
このダイレクトボンディング費用の目安は、1歯あたりおよそ3〜5万円です。
ラミネートベニア
ラミネートベニアとは、歯の表面を一層削って、付け爪のような見た目の「薄いセラミック」を歯に接着して、歯と歯の隙間を改善する方法のことです。
歯の表面に接着したラミネートべニアは、自然な美しい色合いを表現でき、他の歯に馴染みます。ただし、問題のない健康な歯まで削らなければならないというデメリットもあります。
このラミネートベニアの費用の目安は、1歯およそ5〜15万円で、高額であることが多いです。
セラミッククラウン
セラミッククラウンとは、歯のまわりを覆うセラミック製の被せ物のことで、色はもちろん、歯の形もきれいに整えられます。
また、ラミネートベニアと比べると、被せ物の厚みがあるため耐久性があるのが特徴です。歯磨きはもちろん、定期検診などでしっかりアフターケアをしていれば、数十年もつケースもあります。
ただしその分、1歯あたりがおよそ8~20万円と高額になり、ラミネートべニアよりも大きく歯を削らなくてはいけなかったりするデメリットもあります。
治療方法②歯科矯正(歯の移動)
すきっ歯の治療は、「マウスピース矯正」や「ワイヤー矯正」などでも行うことが可能です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明のマウスピース型の矯正装置を使用した治療法で、目立ちにくく歯科矯正中の見た目が気になる方におすすめです。
1日20時間以上装置を装着して自己管理を徹底する必要がありますが、装置の取り外しもできて、食事や歯磨きなどもいつも通りできるといったメリットもあります。
このマウスピース矯正の費用の目安は、部分矯正がおよそ30~60万円、全体矯正がおよそ60~120万円です。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」という四角い装置を取りつけ、そこにワイヤーを通すことで矯正力をかけて、歯を動かしていく矯正治療法です。
すきっ歯はもちろん、出っ歯や受け口など幅広い症例に対応しているメリットがあります。ただし、歯の表面に装置があるため目立ちやすいことと、歯磨きなどがしにくいといったデメリットもあります。
このワイヤー矯正の費用の目安は、60~160万円程度です。
輪ゴムによる自力矯正は危険を伴うNG方法

輪ゴムによる自力矯正は、危険を伴うため絶対にやらないようにしましょう。
これは、歯と歯を輪ゴムで巻きつけて歯の隙間を埋めるというものですが、仮に気になる隙間を輪ゴムによって埋められたとしても、他の部分に隙間ができたり、他の歯並びにも悪影響を及ぼしたりするため危険です。
さらに、歯や歯ぐきに大きなダメージを与えてしまい、歯の寿命を短くしてしまう危険性があります。
以前、海外で輪ゴムを使用したすきっ歯の自力矯正がブームになったこともありましたが、この方法は絶対に行わないようにしましょう。
歯科矯正による費用を抑えようと思ってやったことでも、トラブルになってしまえば、必要のない治療費がかかってしまうリスクもあります。
前歯のすきっ歯を放置することで生じるリスク

前歯のすきっ歯を放置すると、以下のようなさまざまなリスクがあります。
見た目がコンプレックスになる
前歯のすきっ歯を放置することで、常に口元の見た目が気になり、コンプレックスになってしまうリスクがあります。
思いっきり口を開けて笑えなかったり、いつも口元を気にしながら人と話すようになったりするため、人とのコミュニケーション時に、大きなストレスを抱くようになってしまう可能性があります。
虫歯・歯周病・口臭の発生につながる
虫歯・歯周病・口臭の発生につながることも、前歯のすきっ歯を放置するリスクのひとつです。
前歯に隙間があると、歯と歯の間に食べた物が挟まりやすくなります。そうなると、そのたまった食べカスが、虫歯や歯周病菌のエサとなり、虫歯菌・歯周病のリスクや、細菌が出すガスにより口臭リスクも上がる可能性もあります。
発音・滑舌に悪影響を及ぼす
前歯にすきっ歯があると、歯と歯の間にできた隙間から空気が漏れて、発音・滑舌に悪影響を及ぼすリスクがあります。とくに、「サ行」や「タ行」に発音しにくさを感じやすくなることがあります。
体の内部に負担がかかる
胃腸など体の内部に負担がかかることも、前歯のすきっ歯を放置すると生じるリスクのひとつです。
これは、すきっ歯だと上下の歯がうまく噛み合わないため、食べにくさを感じることがあるからです。たとえば、前歯にすきっ歯があれば、前歯で食べ物を噛み切ることが難しくなります。
また、噛みにくさを感じることで飲み込み癖がつくこともあり、消化に時間がかかって胃腸に負担をかけてしまうリスクもあります。
大人の前歯のすきっ歯は自然に治らない

大人の前歯のすきっ歯は、残念ながら自然には治ることはありません。すきっ歯が自然に治る可能性があるのは、乳歯列期のすきっ歯の場合のみです。
乳歯列期は「乳歯よりもサイズが大きい永久歯」が生えてくるためのスペースを予め確保しており、歯と歯の間に隙間があるのは自然なことです。しかしこれは、永久歯に生え変わるとともに隙間もなくなります。
つまり、大人になってからも「すきっ歯」がある場合は、自然に治ることはないため、歯科医院へ相談し、歯科矯正を検討する必要があります。
前歯のすき間を改善して口元に自信を持とう!
前歯のすきっ歯を放置すると、コンプレックスを抱くだけではなく、発音のしにくさや、胃腸などにも負担をかけてしまうなどの、さまざまなリスクがあります。
そのため、大きなトラブルが生じたり、コンプレックスで心に大きな傷を負ってしまったりする前に、歯科矯正ですきっ歯を治すことをおすすめします。
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前歯の矯正に関するQ&A

Q.前歯のすきっ歯の治し方は?
前歯のすきっ歯の代表的な治し方としては、以下の治療法が挙げられます。
- 歯科矯正(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)
- セラミック矯正…歯のまわりを一層削り、セラミックの被せ物をかぶせることですきっ歯を改善する治療法
- ラミネートべニア法…歯の表層を薄く削って、そこに薄い板状のセラミックを貼りつけてすきっ歯を改善する治療法
Q.前歯がすきっ歯になってきたのはどうして?
前歯がすきっ歯になってくるのは、先天的な要素以外にも、日常の癖などが原因になることもあります。
たとえば、舌で前歯を押す癖があれば、舌の圧力で前歯が前方に傾き、歯と歯の間に隙間ができて「すきっ歯」になってしまうことがあります。
また、指しゃぶりの癖があるお子さんも、前歯が前に押し出されることで、歯がハの字に開いて「すきっ歯」になってしまうリスクもあります。
Q.すきっ歯の特徴とは?
すきっ歯は、歯と歯の間に隙間ができている状態のことで、なかでも前歯の中央に隙間ができているすきっ歯のことを「正中離開」と呼びます。
これらのすきっ歯には、顎や歯の大きさのアンバランスから生じたものや、本数が少ないことによるもの、舌を押す癖や、上の前歯の中央にあるヒダ「上唇小帯」の位置異常で歯と歯の間に隙間ができてしまうものなどがあります。
このすきっ歯を放置すると、見た目の問題だけではなく、発音や、歯周病・虫歯のリスクもあるため注意が必要です。
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