歯科矯正について検索していると出てくるインビザラインは一体どのようなものなのでしょうか。
本記事ではインビザラインのメリットとデメリットを治療時・日常時などの場面ごとに分けて紹介しています。
インビザラインで矯正をしようか迷っている人、インビザラインについての知識を身に付けたい人などはぜひ本記事を参考にしてみてください。
マウスピース矯正の費用について詳しく知りたい方はこちらに記事も参考にしてみてください。
『マウスピース矯正の値段はいくら?治療範囲・年齢・流れ別に徹底紹介』
インビザラインの8つのデメリット
マウスピース矯正ブランドのなかで歴史が長く、症例数も豊富な「インビザライン」。そんなインビザラインにはどのようなデメリットがあるのかと、気になっている方も多いかと思います。
ここでは、治療や日常生活などにおける、「インビザライン」の8つのデメリットについて紹介していきます。
インビザラインの治療のデメリットは?
まずは、インビザラインの治療における、以下の4つのデメリットについて見ていきましょう。
歯を大きく動かす治療は苦手
マウスピース矯正のデメリットのひとつに、歯を大きく動かす必要のある「抜歯を伴う歯科矯正が苦手」ということがあります。
歯科矯正には、それぞれの治療法の種類ごとに、得意・不得意があります。インビザラインの場合は、マウスピース型の矯正装置で、歯の歯冠部分(歯の見えている部分)のみを覆って歯を動かしていくため、歯の根っこから大きく動かしていく動き(歯体移動)を、苦手としています。
歯を削ることが多い
インビザライン矯正は、抜歯矯正も可能ですが苦手です。そのため、「抜歯」を避けて「非抜歯矯正」を行うときに、歯並びの状態や矯正歯科医の治療計画によっては、IPRという方法で歯を削る量が多くなってしまう、というデメリットがあります。
苦手な抜歯矯正を避けて、きれいに歯を並べるとなると、以下の方法を選択し、スペースを作る必要があります。
- IPR…歯の側面を一層削りスペースを確保
- 遠心移動…奥歯を後ろに動かしてスペースを確保
- 側方拡大…歯列を横に広げることでスペースを確保
どの方法も、「抜歯」ほど大きなスペースは作れず、スペースを作り出すのには限界があります。
なかでも、「IPR」という方法はスペースが足りない場合に、問題のない範囲で行いますが、多くの歯の側面を削らなくてはならない可能性もあります。
対応が難しい症例がある
インビザラインは年々技術が進歩しており、幅広い症例にも対応できるようになっています。しかしながら、そのマウスピース型の歯科矯正の特性により、改善が難しい症例もあります。
たとえば、
- 歯を大きく動かす
- 歯の挺出(歯が埋まっている位置とは逆の方向に引っ張る動き)
- 歯の回転
などの動きが必要な症例では、インビザラインで治そうとすると難易度が高まります。
マウスピースで歯を上方向に引っ張ろうとすると、マウスピースが外れてしまいます。また、丸い歯をインビザラインで被せて回転させようとしても、ツルっとすべって動かせないのです。
ただし、アタッチメントと呼ばれる「白い突起」を歯に接着することで、「歯に引っかかり」ができ、インビザラインでもこれらの動きに対応することは可能です。そのため、これらの動きが必要な歯には、必ず「アタッチメント」の接着が必要です。
完成度は矯正歯科医の技量に左右されてしまう
インビザライン矯正での完成度は、矯正歯科医の技量に左右されてしまうという、デメリットもあります。
インビザラインでは、コンピューターがシミュレーションで治療計画を立てて、どの歯科医師が治療を行っても、治療結果は同じだと思われている方もいるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。
とくに難易度が高い症例においては、対応できるかどうかは、矯正歯科医の技量に大きく左右されてしまいます。そのため、インビザラインを依頼する矯正歯科医には、経験や知識があるかどうかしっかり確認しておかなければなりません。
矯正歯科医は、インビザラインの年間症例数に応じて年に一度ランク付けされるので、そのランクを確認しておきましょう。
ただし、症例数が多いからといって、必ずしも技量があるとは限りません。インビザラインにおける検査・診断、治療計画の立て方は、矯正歯科医によって考え方は異なります。そのためまずは、希望の歯科医院で矯正相談を受けてしっかり説明を聞き、信頼ができる矯正歯科医を見つけることが重要です。
インビザラインの日常のデメリットは?
インビザラインでは、装着時間や飲食時などの、以下のような日常でのデメリットもいくつかあります。
着用時間が長い
日常でのインビザライン矯正におけるデメリットのひとつに、「着用時間が長い」ということが挙げられます。なぜならインビザラインの場合、1日20~22時間程度のマウスピースの装着が推奨されているからです。
もしこの装着時間が守れていないと、歯がシミュレーションに動かなくなり、治療計画にズレが生じるリスクがあります。そうなると、再度治療計画の立て直しが必要になり、治療期間が大きく長引くリスクがあります。そのため、徹底した自己管理が必要です。
飲食に制限がつきまとう
飲食に制限がつきまとうことも、インビザラインにおけるデメリットのひとつです。
インビザライン矯正中はほぼ1日中、マウスピースを装着しているため、1日3度の食事や、間食をするとき、飲み物を飲むときにも、その度にマウスピースを取り外す必要があるためです。
そのまま装着して飲食すると、マウスピースが破損することはもちろん、着色したり、むし歯や歯周病のリスクも上がったりしてしまいます。
具体的には、「水」を飲むとき以外の飲食時には、マウスピースを外す必要があります。
インビザラインの価格のデメリットは?
インビザラインには、以下のような価格においてのデメリットもいくつかあります。
料金設定が比較的高め
インビザラインは、他のマウスピース矯正に比べると、比較的高めの価格帯であるというデメリットがあります。
もちろん、歯科医院によってインビザラインの料金設定は異なりますし、「全体矯正」「部分矯正」のどちらの治療法なのか、歯並びの状態は軽度なのか重度なのかなどにもよるため一概には言えませんが、料金相場で比べるとやや高めです。
たとえば、キレイラインやOh my teeth、エミニナル矯正などの他のマウスピース矯正ブランドでは、料金相場は100万円以下であることが多いです。しかし、インビザラインの場合はおよそ30~120万円と、料金相場が高額になることが多いです。
システム上返金対応が難しい
インビザラインは、何らかの理由で歯科矯正を中断せざるを得なくなったときに、そのシステム上、返金対応が難しくなることがあります。これは、予期せぬ急な病気などになったときに、大きなデメリットになるでしょう。
日本矯正歯科学会では、矯正患者が治療を中止するときに、治療の進み具合や状態に合わせて、返金・精算を行うことになっています。しかしながら、インビザラインに使用するマウスピースは、「一括で作成」してしまうため、作ったマウスピース分の料金は請求されることが多いです。
そのため、たとえば途中で病気になって入院し、治療の継続が難しくなったときや、引っ越し、妊娠・出産などを理由にやむを得えず治療を中断する場合も、作成したマウスピース分の費用はかかってしまう可能性が高いです。
インビザライン5つのメリット
インビザラインのデメリットについて紹介していきましたが、インビザラインにはメリットもあります。ここでは、インビザラインの治療におけるメリットと、日常におけるメリットについて紹介していきます。
インビザラインの治療のメリットは?
まずは、インビザラインの治療におけるメリットを見ていきましょう。
抜歯をしない治療に向いている
インビザラインは「抜歯矯正」が苦手というデメリットがありましたが、抜歯をしない「非抜歯矯正」に関しては得意としているメリットがあります。
非抜歯でガタガタの歯を並べるには、以下の方法で、スペースを作る必要があります。
- IPR…歯の側面を一層削りスペースを確保
- 遠心移動…奥歯を後ろに動かしてスペースを確保
- 側方拡大…歯列を横に広げることでスペースを確保
このなかでも、インビザラインは「遠心移動」が非常に得意です。そのため、奥歯の後ろ側にスペースがある場合は、この「遠心移動」で歯を後ろへ下げることで、本来「抜歯」が必要な症例でも非抜歯で歯並びを整えられる可能性があります。
ただし、「遠心移動」は「抜歯」ほどスペースを確保できないため、スペースが足りない場合は「抜歯」が必要となるケースもあります。
痛みが抑えられる
ワイヤー矯正に比べると「痛みが抑えられる」ことも、インビザラインの大きなメリットのひとつです。これは、インビザラインのマウスピース1枚分で動かす歯の距離がおよそ0.25mmと少なく、およそ1ヶ月に1度大きな矯正力をかける「ワイヤー矯正」に比べると、痛みを大幅に抑えられるからです。
またインビザラインは、「ワイヤー矯正」のように装置によって粘膜を傷つけて痛みが生じることもほとんどないため、この点もメリットといえます。
ただし、インビザラインもまったく痛みが出ないというわけではありません。痛みの感じ方には個人差もありますし、治療をはじめたばかりの頃や、マウスピースを交換したての2~3日は、人によっては痛みを感じることもあります。
最先端3Dモデルで、事前にシミュレーションをおこなうことができる
インビザラインは、最先端の精密な3Dモデルで事前にシミュレーションで予想図が見れるため、安心感があるというメリットがあります。どんなに時間をかけて丁寧に説明してもらっても、言葉だけでは患者さんは、なかなかイメージしにくいこともあるからです。
もちろん、インビザラインをはじめる前に色々情報を調べているような方であれば問題ありません。しかしながら、患者さんのなかには歯科矯正自体についてほとんど知識がない方もいらっしゃいます。
そういった方にも3Dシミュレーション画像を用いることで、容易にイメージがしやすく、矯正後の歯並びを目で見て確認できます。さらに、3Dシミュレーションでは、ご自身の歯並びにおける「抜歯矯正」と「非抜歯矯正」による歯科矯正の比較をすることもできます。
インビザラインの日常のメリットは?
次は、インビザラインの日常におけるメリットについて見ていきましょう。
矯正が目立たない
インビザラインは、透明のマウスピース型の矯正装置で、厚さはおよそ0.5mmと非常に薄く、日常生活でも目立ちにくいというメリットがあります。
透明で目立たない装置のため、よほど近づいて口元に注目しない限りは、まわりの人に気づかれずに歯科矯正をはじめることができます。そのため、接客業などで人前に立つことが多く、見た目を気にするようなお仕事をしているような方でも、仕事中に見た目を気にせずに済みます。
マウスピースを外してる間は自由度が高い
マウスピースを外してる間は自由度が高いことも、インビザラインの日常における大きなメリットです。
取り外しができるマウスピースの装置は、手軽にマウスピースの手入れができたり、マウスピースを外したあとの、ご自身の歯の手入れもほぼいつも通り行えたりするなど、メリットが多くあります。
さらに、食事のときもマウスピースの装置を取り外せるので、ほぼいつも通りにおいしく食事ができます。そして、ワイヤー矯正のように歯の表面に複雑な矯正装置がついていないので、装置の間に食べ物が挟まることもなく、快適に過ごせます。
【結論】インビザラインは安心感のあるマウスピース矯正ブランド
インビザラインは世界でも1,300万人も矯正実績があるので、安心感のあるマウスピースブランドとも言えます。他のマウスピース矯正ブランドとも比較して、自分に合った矯正方法を見つけてみてください。
オススメのマウスピース矯正ブランドのエミニナル矯正では、1人ひとりの歯並びや口の状況を精度高く診断し、治療計画を提示してくれます。気になることがあれば、気軽に矯正相談を受けてみてくださいね。
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インビザラインについてのQ&A
ここでは、よくある以下の3つのQ&Aについて回答していきます。
ワイヤー矯正とインビザラインで、治療期間に違いはありますか?
ワイヤー矯正とインビザラインの治療期間に違いは、ほとんどありません。どちらも歯並びの状態にもよりますが、治療期間の目安は1~3年程度です。
ただし、インビザラインを含むマウスピース矯正は、「非抜歯矯正」を得意としています。「抜歯矯正」は歯を抜いた箇所のスペースを埋めるのにどうしても時間がかかるため、「非抜歯矯正」でのマウスピース矯正の方が、やや治療期間が短くなることもあります。
しかし、非抜歯矯正が対応できる歯並びには制限があるため、歯並びにより治療期間が変わってくると言えます。
インビザラインは他のマウスピース矯正と比較した場合どのような特徴がありますか?
インビザラインは他のマウスピース矯正と比較した場合に、スペースを作る必要があります。
- 適応範囲が広い
- 海外を含め豊富な症例実績がある
- Smart Trackという特殊素材
インビザラインは、アメリカで1999年に提供を開始して以来、世界中で1,300万人を超える方が治療を受けています。(2022年6月時点)そのため豊富な症例数があり、そのデータをもとに年々技術進歩を遂げています。
また、快適な装着感と、矯正力をコントロールしやすい「Smart Track」という特殊なマウスピース素材を使用していることも、特徴のひとつです。
インビザラインでは子供の矯正もできますか?
インビザラインでは、子供の矯正もできます。以前までは、永久歯が生え揃った時期にしか「インビザライン」による歯科矯正が受けられませんでしたが、現在は「インビザラインファースト」というお子さん向けの歯科矯正の取り扱いも開始されています。
「インビザラインファースト」は、乳歯と永久歯が混在している時期(混合歯列期)に、矯正治療を行うことが可能で、通常の大人のインビザラインと同様に、装置は透明で目立ちにくく、取り外しもできるため、食事や歯磨きもいつも通りしやすいというメリットがあります。
また、「装着時間によって色が変わるデザイン」など、お子さん特有のシステムも盛り込まれています。