「八重歯と犬歯はなにが違うの?」
「八重歯はかわいいイメージがあるけど矯正は必要?」
このように考えている方に向けて、本記事では八重歯と犬歯の違いや、八重歯をそのまま放置してしまうリスク、
八重歯を治療するメリットを紹介します。八重歯でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
八重歯を矯正する場合の費用はこちらに記事を参考にしてください。
『歯科矯正の値段の相場は?医療費控除は?矯正費用に関する全情報まとめ』
八重歯と犬歯の違いってなに?
八重歯と犬歯は、よく同じ意味で使われることがありますが、実はそれぞれ異なる意味を持っています。まずは、八重歯と犬歯の違いを解説します。
1.犬歯とは前から3番目にある「歯の名前」
犬歯とは、前から3番目にある糸切り歯とも呼ばれる歯の名前です。上下左右に1本ずつ合計4本あります。ひし形で先端が尖っていて、歯のなかで最も根っこが長いのが特徴です。
歯の根が長いということは頑丈でもあるため、歳を重ねたときに最後まで残る歯が犬歯であることが多いです。前歯と奥歯の境界の位置にあり、上下の顎が正しく噛み合うよう誘導する重要な役目があります。
2.八重歯とは犬歯が飛び出した「歯並びの状態」
八重歯は特定の歯のことを指しているわけではなく、犬歯が本来の歯並びから飛び出して、他の歯と重なって生えた歯並びの状態を指します。八重桜の花びらが重なっている様子に似ていたことから名付けられたそうです。
特に上顎の犬歯は八重歯になりやすいため、犬歯と八重歯を同じ意味だと考える人が多いのです。実際には歯列から飛び出して重なり合っていれば、犬歯以外の歯も八重歯と呼びます。
3.歯の種類は犬歯・臼歯・切歯に分かれる
永久歯は親知らずを含めて全32本ありますが、形状と生えてくる位置によって大きく3種類に分けられます。前歯は「切歯」、奥歯は「臼歯」、その中間にあるのが「犬歯」です。
切歯は食べ物を噛み切る、臼歯は食べ物をすりつぶす、犬歯は食べ物を切り裂くなど、それぞれ異なる役割を持っています。
なぜ八重歯はかわいいイメージがあるのか
笑ったときにちらりと見える八重歯は、かわいい印象を持っている人も少なくありません。しかし本来であれば八重歯は、歯並びが悪い「不正咬合」の一種です。
ではなぜ八重歯にはかわいいイメージがあるのでしょうか。
1.日本での八重歯のイメージ
日本では以前から八重歯はかわいいというイメージを持たれることが多く、芸能人がチャームポイントにしていることもありました。
八重歯には童顔効果があり、幼さやあどけなく見えることが、かわいらしいイメージに繋がっているのかもしれません。大人の女性でも笑顔になったときに八重歯があることでギャップを感じ、かわいい印象を与えているのでしょう。
2.かわいいイメージがあるのは日本だけ!
日本では八重歯に対してかわいいイメージを持つことが多いですが、海外ではまったく異なります。海外での八重歯のイメージは、悪魔やドラキュラなどの歯と関係づけられ、忌み嫌われることもあります。
また、海外では歯並びの良さを重視する考えが主流で、歯並びが悪い人は子どものうちに矯正するのが一般的です。歯並びが整っていないと自己管理ができない人だと捉えられ、場合によっては就職に影響することもあります。
このように、八重歯に好印象を持つのは日本独自の文化であり、海外では良くないイメージを持たれてしまうのです。
犬歯が八重歯となる原因とは?
犬歯が八重歯となってしまう原因には、以下のようなことが考えられます。
1.遺伝によるもの
八重歯には顎の骨の大きさが、影響していると言われています。顎のサイズが小さいと歯が並ぶスペースが足りず、犬歯が歯列から飛び出し八重歯となってしまうのです。顎の大きさは遺伝的な要因が強いとされています。
また、顎のサイズは正常でも歯のサイズが大きい場合も、スペースが足りなくなり八重歯になりやすいです。こちらも同様に遺伝的要素が大きいと言われています。
2.成長過程によるもの
遺伝だけでなく、成長過程によっても八重歯の原因になってしまうケースも。犬歯は永久歯のなかでも最後の方に生えてくる歯です。
犬歯の位置に生えている乳犬歯の抜けるタイミングが遅かったり、虫歯などで乳臼歯を早期に失ってしまった場合、犬歯が生えるスペースがなくなってしまいます。結果的に犬歯が飛び出し、八重歯となってしまうのです。
現代の子供たちは、昔と比べて柔らかいもの中心の食生活を送っているため、顎がしっかり発達していないことも八重歯の原因だとされています。
犬歯が飛び出た状態(八重歯)の放置による悪影響
八重歯にはかわいいイメージもあるため、「そもそも八重歯は治療が必要なの?」と考えている人もいるでしょう。しかし、八重歯を治療せずに放置すると、以下のようなリスクが発生する可能性があります。
1.口臭の原因になる
八重歯の状態によっては口を閉じにくくなることがあります。口が閉じれないと口呼吸になってしまうケースが多く、唾液が減り口腔内を乾燥させてしまうことに。その結果、口のなかの細菌が増え、口臭の原因になってしまいます。
2.虫歯・歯周病のリスクが上がる
八重歯は他の歯よりも飛び出しているため、歯ブラシが行き届きにくく、どうしても磨き残しが出てしまいます。また、隣の歯と重なっている部分は非常に汚れがたまりやすく、歯ブラシだけで落とすのは困難です。
磨き残しがあると、細菌のかたまりである歯垢が付着し、虫歯や歯周病になるリスクが高くなってしまいます。
3.体の不調を起こしやすくなる
八重歯は口のなかのトラブルだけでなく、体の不調を引き起こしてしまうこともあります。
先述したように、犬歯は噛み合わせの位置を決めるのに重要な歯です。犬歯が八重歯になると噛み合わせの位置がずれて、左右の歯に均等な力がかからなくなってしまいます。
結果的に骨や筋肉のバランスを崩し、頭痛や肩こり、腰痛など体全体に影響を及ぼすこともあるのです。
気になる犬歯・八重歯の矯正によるメリット
八重歯を矯正で治療すると、見た目が改善されるだけでなく、以下のようなさまざまなメリットがあります。
1.口元・笑顔に自信がつく
八重歯は日本ではかわいいと言われることもありますが、やはりコンプレックスに感じる方もいます。口を開けると目立つため、笑うときに手で口元を隠すのが癖になっている方や、顔を横から見たときの口元の膨らみを気にしている方もいるでしょう。
矯正で八重歯を改善すると、歯並びを気にすることなく人前で思いっきり笑えます。また、口元の膨らみも改善され、シャープで美しいフェイスラインとなり自信にもつながります。
2.歯を健康に保てる
八重歯を矯正すると歯並びがきれいに整い、重なり合う部分がなくなります。歯磨きをする際もしっかりと行き届くようになるので、虫歯や歯周病のリスクも減り、歯を長持ちさせることにもつながるのです。
また、八重歯は他の歯へ大きな負担がかかっている状態ですが、矯正を行うことで周囲の歯への過剰な負担も改善できます。歯を健康に保てるようになるので、年齢を重ねても自分の歯でしっかりと食事ができるでしょう。
3.噛み合わせが改善する
八重歯は噛み合わせたときに下の歯と接触することがないので、噛む機能を果たせていないケースがほとんどです。矯正をすることで噛み合わせが改善し、食べ物をしっかり噛めるようになるので、胃腸への負担がかからなくなる傾向にあります。
噛み合わせが安定することでバランスも整い、頭痛や肩こりなどの改善につながるという人もいます。
八重歯・犬歯を矯正する主な治療方法
八重歯を矯正する方法には、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介しますので、矯正方法を検討する際の参考にしてください。
①ワイヤー矯正
歯科矯正のなかでも最もスタンダードで、歴史が長く実績のある方法です。歯の表側にブラケットという器具をつけ、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていきます。
ワイヤー矯正のメリットは、さまざまな症例に対応でき、矯正装置が固定されているので自己管理が不要なことです。一方で矯正器具が目立ちやすく、食事や歯磨きがしにくいデメリットがあります。
歯の裏側に装置をつける「裏側矯正」や、透明や白の装置で目立ちにくくすることも可能です。ただし、通常の表側矯正や金属の装置を使ったワイヤー矯正と比べて、費用が高額になる傾向があります。
②マウスピース矯正
プラスチック製のマウスピースをはめて、歯並びを整える方法です。インビザラインをはじめ、近年さまざまなマウスピース矯正ブランドが登場しています。
マウスピース矯正のメリットは、無色透明のマウスピースを使用するため目立ちにくく、食事や歯磨きのときに取り外しできることです。一方で適応できる症例に限りがあったり、1日20時間以上の装着時間が求められるため、自己管理が必要なデメリットがあります。
マウスピースを自分で取り外しできることはメリットでもありますが、計画通りに歯を動かすためには装着時間が守れるかどうかが重要なポイントです。
こちらのYouTube動画では、マウスピース矯正を経験された方のお話を紹介しています。
マウスピース矯正がどういう治療を行うのか気になる方はぜひ見てみてくださいね。
まとめ
本記事では、八重歯と犬歯の違いや、八重歯を放置するリスクと治療するメリットを紹介しました。
八重歯はかわいいと捉えられることもありますが、放置すると虫歯や歯周病になりやすくなったり、体の不調を起こすこともあります。歯の健康や噛み合わせのことを考えると、矯正するのがおすすめです。
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八重歯・犬歯の違いに関するよくあるQ&A
最後に八重歯・犬歯の矯正に関するよくある疑問にお答えします。
Q.犬歯が尖っているのはなぜ?
犬歯の形はもともと尖っていますが、遺伝で顎が小さい場合、犬歯が生えるスペースが不足し、過度に尖ることもあります。
また、奥歯に隙間があるなど噛み合わせが悪い場合や、乳歯からの生え変わりのタイミングが遅れた場合も、犬歯の尖りがすすむ原因になるでしょう。
Q.八重歯って他の呼び名があるの?
八重歯は、医学用語では「叢生(そうせい)」と呼ばれる歯並びの状態です。八重歯は世間一般的な呼び名であり、正式名称は「上顎犬歯の低位唇側転位(ていいしんそくてんい)」と言います。
「押歯(おさえば)」や「添歯(そいば)」、「鬼歯(おにば)」と呼ばれることもあります。
Q.八重歯を矯正しないとどうなる?
八重歯を矯正しないままでいると、以下のようなリスクが高まる可能性があります。
- 虫歯
- 歯周病
- 他の歯への過剰な負担
- 口臭
- 口呼吸
- 口内炎
このようなリスクを減らすためにも、八重歯が気になっている方は矯正治療を検討してみましょう。