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受け口でもマウスピース矯正できる?受け口の人が知るべき、矯正する時に気をつけたいこと

受け口の方は、マウスピース矯正で治療できるのでしょうか?

この記事では、「大人の受け口の治療方法」、「外科手術なしで受け口を治療できる症例にはどんなものがあるのか」、「マウスピース矯正で治せる具体的な受け口の症例」などについて詳しく解説していきます。

浅見 拓哉
監修 矯正ドクター
日本矯正歯科学会 認定医/インビザライン認定ドクター
三上 智彦
監修 矯正ドクター
日本矯正歯科学会認定医/インビザライン認定ドクター
名倉 奈津子
監修 矯正ドクター
東京歯科大学卒/医療法人社団佑健会 勤務

受け口はどのような状態?原因と治療法を解説

受け口はどのような状態?

受け口とは、歯の嚙み合わせが上下逆になっていて、下の歯が上の歯に重なっている状態をいいます。普通は上の歯が外側、下の歯が内側になって噛み合わせているのですが、受け口はこれが逆になっているのです。噛み合わせが反対になっているので「反対咬合」と言ったり、下の顎が前に出ていることから「下顎前突(かがくぜんとつ)」と言ったりします。

「顎がしゃくれていて目立ってしまう」といった審美的な問題の他、「食べ物をよく噛めない」、「胃腸に負担がかかる」、「発音がしにくく不明瞭になる」、「歯茎が下がりやすく虫歯や歯周病になりやすい」などの影響があります。

2.受け口になる原因って?

遺伝によるもの

「下の顎が大きい」、「上の顎が下の顎に比べて小さい」など、顎の大きさや形が両親や親戚から遺伝することにより、骨格性の受け口になることがあります。

顔の形・骨格は遺伝することが多く、特に顔の上半分は遺伝の要素が大きいです。また下の顎の骨は、顎の先部分が遺伝することが多いといわれています。両親のどちらかが受け口であるなどの場合、早期に対策をしないと受け口になってしまう可能性があります。

舌が短い

舌(ベロ)が先天的に短いなどの理由で、受け口になることもあります。通常舌(ベロ)は、安静時に上の顎(上の歯の裏側の歯茎)に接する位置にあり、上顎の発達を刺激しています。もともと舌が短かったり、舌小帯(舌の筋)の異常があったりすると、上の顎を押すことが難しくなるため、上顎の成長不足につながることがあります。

また、舌の位置が悪いと下の歯を舌で前に押し出しだしてしまうことがあり、下顎が過度に成長して受け口になるリスクが高くなります。

口呼吸

呼吸を鼻ではなく口から行っている口呼吸の方は、受け口になりやすいです。鼻と上の顎の骨は連動しているので、鼻で呼吸をしていれば上顎の成長が促進されます。しかし、子どもの頃から口呼吸を続けていると、上顎の成長が促進されず成長不足になりやすいです。

また口で息をすると、舌の位置が下がり気道が狭くなるので、気道を確保しようとして下の顎を前に出して息をすることが多くなり、結果的に受け口になってしまうケースもあります。

前歯の位置の問題

前歯の永久歯は通常6~7歳くらいで生えてきますが、何らかの理由で前歯の位置が逆になって生えてしまうことがあります。そのまま放置していると噛み合わせが逆のままでどんどん成長してしまい、受け口になります。

3.受け口の主な治療法を紹介

受け口の治療は、子どもの頃であれば上顎の成長を促進したり下顎の成長を抑制したりといった治療方法があります。しかし、思ったような治療結果が得られなかったり、せっかく治したのに大人になり、受け口になってしまう方もいます。

骨格の成長が終わった大人の場合は、上の前歯を前に動かしたり、下の前歯を後ろに下げたりする治療方法があります。 大人の受け口の治療方法を、受け口の程度に分けて3つご紹介します。

受け口の程度が重度の場合

重度の受け口の場合、歯科矯正や外科手術が必要になります。一般的には下の歯(第一大臼歯)を抜歯し、できたスペースを利用して歯科矯正(ワイヤー矯正など)を行って、上下の位置関係が整うように歯を並べていきます。

ただ重度の受け口のケースの場合は、歯科矯正だけでは受け口が治ったとしても、口元が前に出ている感じまでは改善されないことがあります。 重度の症例では、下の顎の骨を外科的に切り骨ごと後ろに下げる手術(セットバック法)を行うと、口元の突出感が大きく改善されます。値段は高額となりますが、手術が必要な「顎変形症」などの疾患と診断された場合は保険が適用されることがあります。詳しくは矯正歯科医にご相談ください。

受け口の程度が中程度から重度の場合

一般的に、下の第一小臼歯(前から4番目の歯)を抜歯して歯を動かすスペースを作り、下顎の前歯を後ろに下げる歯科矯正を行います。

抜歯症例の場合は、歯にブラケットという装置をつけワイヤーを通して歯を動かす「ワイヤー矯正」で歯科矯正を行うことが多いです。見た目が気になる方は歯の裏側に装置をつける「裏側矯正」を選ぶこともできます。

受け口の程度が軽度から中程度の場合

上の前歯を前に出すことによって、受け口を治療します。症状や口の状況によりますが、軽度の受け口でしたら抜歯をせず短期間で治療できることがあります。

マウスピース矯正や、ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)で治療を行います

受け口を放置するデメリットって?

受け口のまま放置すると、さまざまなデメリットがあります。受け口のデメリットについて解説します。

外見や第一印象、日々の生活へ悪影響がでる

受け口は外見的に目立つことが多く、「人と異なる見た目が気になる」「口を開けて笑顔になるのに抵抗がある」「受け口がが気になって人前に出流のが苦手」などのコンプレックスを抱えている方は少なくありません。
見た目にコンプレックスがあると、知らず知らずのうちに心理的なダメージを受けるもの。さらに、「口が閉じにくく、いつのまにか口が空いてしまう」「噛みにくいので食べ方が汚く見られがち」「滑舌が悪く何度も聞き直される」など、日常生活へ悪影響がでることもあります。

噛み合わせが悪いことによる、身体への悪影響

歯並びが悪いと、どうしても歯磨きが難しくなり磨き残しが多くなり、虫歯・歯周病・口臭の原因になります。
また噛み合わせが悪いと、食べ物を良く噛むことが出来ません(咀嚼機能の低下)。食物を歯で細かくできないので、まる飲みすることが増え胃腸に負担がかかってしまいます。良く噛めないと唾液の分泌も減るため、唾液の自浄作用や抗菌作用などにも影響を及ぼします。


さらに噛み合わせが悪いことで、食事の度に顎に無理な力がかかり、顎の痛みや顎関節症を伴うことも。顎の周囲だけでなく、肩こり・頭痛・腰痛など全身へ影響を与えることもあります。それ以外にも、発音がしづらくなるという問題も。特に、舌先を前歯の歯茎近くに近づけて発音する「サ行」や英語の発音などは、舌ったらずになったり、滑舌が悪くなったりといった影響が出やすいです。

軽度の受け口はマウスピース治療で矯正ができる?

受け口の程度が軽度の方は、マウスピース治療で歯列矯正ができます。

それでは軽度の受け口とは、どのような状態をいうのでしょうか?具体的に解説していきます。

あなたの受け口は軽度?軽度の受け口とは

受け口を大きく分けると、歯が主な要因になっている「歯性の受け口(歯槽性反対咬合)」と、顎の骨が主な要因になっている「骨格性の受け口(骨格性反対咬合)」の2つがあります。

このうち歯が問題になっている「歯性の受け口」を軽度の受け口といい、骨格に問題がある受け口を重度の受け口といいます。重度の受け口は、マウスピース治療では矯正ができません。

歯の位置が適切な位置からずれていたり、歯が傾いて生えていたりすることにより受け口になっている「歯性の受け口」でしたら、マウスピース矯正で治療できる可能性があります。

受け口で、マウスピース矯正がおすすめな理由

マウスピース矯正は、ほぼ透明で目立ちにくいマウスピースを、歯に被せることで理想的な位置に歯を動かしていく歯科矯正方法です。従来のワイヤー矯正と違い、矯正していることを人にほとんど気付かれないというメリットがあります。

自分で取り外しができるので、歯磨きや手入れがしやすく虫歯や歯周病になりにくいのもおすすめなポイントです。目立ちにくいため矯正をしていることがバレにくいのも特徴のひとつです。また大切なイベントなどでは一時的に外すこともできます。

今までの矯正方法には抵抗があった方でも、マウスピース矯正であれば抵抗なく始められるのではないでしょうか。

まとめ

受け口とは、歯の嚙み合わせが通常とは逆になっていて、下の歯が上の歯に重なっている状態のことです。 顎の骨に問題がある「骨格性の受け口」と、歯に問題がある「歯性の受け口」があります。重度の受け口の原因は遺伝によるものが多いですが、口呼吸や生活習慣などさまざまな要因が重なり生じることもあります。

歯の生え方などが要因となっている軽度の受け口でしたら、マウスピース矯正で治療できます。歯並びや口の状態は人それぞれなので、受け口がマウスピースで治せるかどうか気になった方は、専門の歯科医院・矯正歯科で検査診断してもらいましょう。

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治療期間が短く、極端に安価であることを謳うマウスピース矯正がでてきている中で、「歯並びの仕上がり結果が、理想から程遠い。噛み合わせが逆に悪くなった。」「当初伝えられた治療費より、結果大幅に総額が高くなり、途中で治療を断念した」などのお声を聞きます。

これらの問題を解決すべく、エミニナルでは矯正のプロ”矯正ドクター”が100%担当する仕組みを作りました。在籍ドクターの治療経験は500症例以上なので、安心です。

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受け口の矯正に関するQ&A

受け口の治療法って何がある?

・マウスピース矯正
・ワイヤー矯正(表側ワイヤー矯正・裏側ワイヤー矯正)
・外科手術

受け口を矯正せずそのままにするデメリットは?

受け口をそのままにすると、「見た目が気になり心理的なストレスを受ける」、「虫歯・歯周病・口臭の原因になる」、「顎の痛み・頭痛・首の痛み・肩こりの要因になる」などのデメリットがあります。


さらに、「発音しにくい」、「咀嚼がうまくできないため消化不良になりやすい」、「顎や顔やゆがんだり曲がったりすることがある」、「歯に負担がかかり将来的に歯を失うリスクが高くなる」などのデメリットも。受け口を放置すると、全身の健康へ悪影響を及ぼす可能性があるのです。

マウスピース矯正で受け口って治るの?

軽度の受け口は、マウスピース矯正で治ります。
「受け口はマウスピース矯正で矯正できない」と言う矯正歯科医もいますが、マウスピース矯正は新しい治療方法で日々進歩・進化しているものです。以前は難しかった症例でも、マウスピース矯正で矯正できることが増えてきていますので、まずはマウスピース矯正に詳しい歯科医院で相談してみることをおすすめします。

インビザラインならオンラインで矯正相談を受けられますので、一度気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。


Emi

デパコスからドラコスまで大好きな、根っからの美容好き。最近は美容医療領域の興味関心度が高い。綺麗に年を重ね、素から綺麗を目指したい。