矯正歯科でかかる費用はとても高いイメージがあり、実際どのぐらいかかるのかと気になっている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな矯正歯科でかかる費用相場や、その費用の内訳、支払いが難しい方でも支払いやすい「ローン」 についてや、所得税が控除される歯科矯正の「医療費控除」などについて紹介していきます。
歯科矯正を検討していて、費用について詳しく知りたいという方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
歯科矯正の相場はいくら?
歯科矯正を検討している方にとっては、矯正歯科での費用相場がどのぐらいなのかは、非常に気になるところですよね。
ここでは、大人の矯正歯科での費用相場や、「歯科矯正に医療保険が使えるかどうか」について解説していきます。
大人の歯科矯正の費用は人それぞれ
大人の矯正歯科の費用相場は、部分矯正なら「30~70万円」、全体矯正なら「60~160万円」が目安です。ただし、これは大まかな費用相場で、たとえば同じ全体矯正でも、歯並びの症例が「軽度」なのか、「重度」なのかによっても、かかる費用は大きく変わります。
これに加え、治療する歯科矯正が「ワイヤー矯正」なのか「マウスピース矯正」なのかによっても、費用は変わります。さらにいうと、その「マウスピース矯正」のなかでも、選ぶマウスピース矯正ブランドによっても費用相場は異なります。
誰でも医療保険は使えるの?
歯科矯正は「医療保険」が使えるのか?と、疑問に思われていた方も多いのではないでしょうか?歯科矯正における「医療保険」は、残念ながら基本的には使えません。歯科矯正のほとんどは自由診療であり、支払う料金は自己負担となります。
ただし、一部例外はあります。「医療保険」が適用されるのは「病気を治すための治療」で、具体的には、「顎変形症」の手術を伴う前後の歯科矯正や、厚生労働大臣が定める疾患が原因の咬合異常がある場合の歯科矯正などは、「医療保険」が適用されるケースがあります。
詳しくは、以下をご参照ください。
歯科矯正の費用ってどんな内訳なの?シーンごとに解説
では、実際に矯正歯科でかかる費用はどのような内訳なのでしょうか?ここでは、「歯科矯正前」「歯科矯正中」「歯科矯正後」と3つのシーンにわけて解説していきます。
矯正前
歯科矯正前にかかる費用は、以下の通りです。
■カウンセリング
カウンセリングにかかる費用は、無料~5,000円程度です。歯並びについての悩みや、疑問などを相談できます。歯並びの状態も、矯正歯科医にチェックしてもらえます。
■精密検査
費用は矯正歯科によって大きく異なり、1~6万円程度です。レントゲン撮影や、口内や顔の写真撮影、歯型採取などをします。
■虫歯・歯周病治療
費用は、1回3,000~10,000円程度です。虫歯や歯周病がある場合は、治療前に治療を行います。
■抜歯
1本5,000〜15,000円程度の費用がかかります。歯科矯正でスペースが足りない場合、必要に応じて抜歯を行う場合もあります。
矯正中
歯科矯正中にかかる費用には、「矯正装置にかかる費用」と、定期的な通院時にかかる「調整料」などがあります。
■ワイヤー矯正(表側矯正)
「ワイヤー」や「ブラケット」などの矯正装置を歯の表面に取りつけて、歯を動かしていく矯正治療方法です。
歯科矯正の種類 | 部分矯正 | 全体矯正 |
ワイヤー矯正(表側矯正) | 30~60万円 | 50~100万円 |
■ワイヤー矯正(裏側矯正)
矯正装置を歯の裏側に取りつけて、歯を動かしていく矯正治療方法です。
歯科矯正の種類 | 部分矯正 | 全体矯正 |
ワイヤー矯正(裏側矯正) | 40~70万円 | 100~160万円 |
■ハーフリンガル矯正
上の歯は矯正装置を裏側、下の歯は矯正装置を表側に取りつけて歯を動かしていく矯正方法です。表側矯正より費用は高額ですが、裏側矯正に比べると費用を抑えられます。
歯科矯正の種類 | 部分矯正 | 全体矯正 |
ハーフリンガル矯正 | 30~65万円 | 80~150万円 |
■マウスピース矯正
マウスピース型の目立たない矯正装置を用いた歯科矯正方法です。マウスピースの使用枚数や、選ぶマウスピース矯正ブランドなどによって、費用が変わります。
歯科矯正の種類 | 部分矯正 | 全体矯正 |
マウスピース矯正 | 30~50万円 | 60~120万円 |
■調整料
費用は、1回3,000~5,000円程度。歯科矯正中の通院時にかかる費用です。ただし、矯正歯科によっては、矯正装置の費用に含まれていることもあります。
矯正後
歯科矯正後にかかる費用には、主に「保定装置」と「観察料」などがあります。
■保定装置
費用は、2万円〜6万円程度。保定装置とは、歯並びがきれいになったあとに、今の位置で歯並びを固定させるためのものです。「リテーナー」とも呼ばれます。
このリテーナーには、
- マウスピース型
- ワイヤー型
- プレート型
などの種類があります。
料金は、このリテーナーの種類によって異なります。
■観察料金
費用は、無料〜5,000円程度。歯科矯正後も数ヶ月に1度程度は矯正歯科に通院して、経過観察を行います。
歯科矯正の料金制度について解説
矯正歯科で支払う料金には、どんな制度があるのでしょうか?ここでは主な支払い方法である「総額制(トータルフィー制)」と「処置別支払い制」の2つの支払い方法について見ていきましょう。
主な支払い方法は2つ
矯正歯科で支払う料金制度は、「総額制(トータルフィー制)」と「処置別支払い制」の2つの支払い方法があります。
■総額制(トータルフィー制)
定期的な通院時にかかる「調整料」や、追加で必要な矯正装置、リテーナー料金などが、すべて含まれている支払い制度。支払いをしたあとは、歯科矯正の追加料金はかかりません。
■処置別支払い制
矯正装置にかかる費用とは別に、毎回の通院時の「調整料」はもちろん、歯科矯正に関連する処置を行った場合に追加料金の支払が必要です。
総額制(トータルフィー制)
歯科矯正の費用は「結局いくらかかるの?」と、不安になる方も多いかと思います。そのため、矯正費用にかかる総額を事前に知っておきたい方は、「総額制(トータルフィー制)」での支払いがおすすめです。
■メリット
- 一括で治療開始~治療後までの料金を支払うので、料金を把握しやすい
- 追加料金がかからないため、急な出費に困らない
- 料金を気にせず治療に集中できる
■デメリット
- 一度に高額な治療費の支払いが必要
- 総額制(トータルフィー制)を導入していない矯正歯科もある
- 治療中に生じた虫歯や歯周病治療など「別料金」になるものもあるため、事前にどの料金が総額制に含まれているのか確認が必要
処置別支払い制
歯科矯正にかかる費用が高額で、「一気に支払うのが難しそうだから、治療が必要になったときにその都度料金を支払いたい」という方は、「処置別支払い制」での支払いがおすすめです。
■メリット
- 総額制(トータルフィー制)には「調整料」が含まれているため、治療期間が短く済むような場合は「処置別支払い制」の方が安く抑えられる可能性がある
- まとめて支払うのが難しい方でも支払いやすい(※ただし歯科矯正装置の費用だけで100万円以上かかることもある)
■デメリット
- 歯科矯正にかかる総額費用がわかりにくい
- 通院するたびに費用がかかる
- 治療期間が延びるほど支払う総額が増えてしまう
ローンでも支払える?歯科矯正をはじめるときに知っておくと便利なお金の知識
「総額制(トータルフィー制)」でも、「処置別支払い制」にしても、どちらにしても「歯科矯正装置」自体の費用は少なくとも数十万円ほどはかかり、ある程度の費用の予算が必要です。
ただし、もし矯正歯科にかかる費用の支払いが難しい場合でも、歯科矯正の支払い方法には「一括払い」以外にも、歯科専用の金利を抑えた「デンタルローン」や、クレジットカードの分割払いなど、さまざまな支払いやすい方法もあります。
一括払いで支払う
歯科矯正にかかる費用を支払えるまとまった費用がある方は、「現金一括」や「クレジットカード一括支払い」、「銀行振り込み」などで、歯科矯正の費用が支払えます。
デンタルローンを利用する
歯科矯正の支払いには、歯科専用ローンの「デンタルローン」といった支払い方法を選択することも可能です。これは、歯科治療に特化しているローンで、矯正歯科でかかる費用以外にも、ホワイトニングやインプラントなどの高額治療などにも適用できます。
通常のクレジットカード会社のローンに比べると金利が安く、およそ5%前後であることが多いです。通院している矯正歯科の提携しているデンタルローンであれば、窓口から手軽にローンの申請も可能です。
金利が安く、毎月少額から支払いができるので、歯並びが気になる大学生や、まとまった費用での支払いが難しい方でも、歯科矯正がはじめやすいです。
クレジットで分割払いをする
歯科矯正の支払いは、クレジットカードで分割払いすることも可能です。通院する矯正歯科で取り扱いのあるクレジットカード会社や、分割払いができるかどうかを予め確認しておきましょう。
また、クレジットカードでのローンの金利はおよそ10~15%で、一般的に支払い回数は24回まで。クレジットカードで支払うことで、クレジットカードのポイントも貯まりますが、歯科治療専用の「デンタルローン」に比べると、金利が高めです。
そのため、分割払いで月々の支払い金額は抑えられても、金利が高いため返済額が増額してしまうリスクもあります。そのため、利用する際は必ず、金利も含めた最終的にかかる総額を確認しておきましょう。
院内での分割払いを利用する
矯正歯科によっては、院内の分割払いを利用することも可能です。矯正歯科の窓口で支払いができ、クレジットカードのローンや、デンタルローンとは異なって「分割手数料」や「利息」はかかりません。
ただし、「院内分割払い」は、矯正歯科独自の分割払いです。そのため、希望する矯正歯科が必ずしも、「院内分割払い」に対応しているとは限りません。
また、支払い回数の設定も矯正歯科が独自に行うため、矯正歯科によっては分割回数が10回以内と少ないケースもあります。分割回数が多い場合は、50回近い分割回数になることもありますが、ほとんどの場合は「デンタルローン」に比べると、少ない分割回数になることが多いです。
お金が戻ってくる?歯科矯正の医療費控除について
皆さんは、歯科矯正にかかった費用が戻ってくる「医療費控除」という制度をご存知でしょうか?
高額になることが多い矯正歯科の費用ですが、医療費控除を活用することで、歯科矯正にかかる費用を軽減できることがあります。
「医療費控除」ってどんな制度?
「医療費控除」という制度は、1年間に支払った医療費が高額になった場合に、所得から一定額を差し引くことで、所得税を軽減できる制度です。具体的には、1年間で支払った医療費が10万円(所得総額が200万円までの方は所得額の5%)を超える場合に申請できます。
もし、この「医療費控除」を申請する場合は、必ず確定申告を行う必要があります。確定申告で「医療費控除」を申請することで、収めた所得税が一部戻ってきます。
大人の歯科矯正で控除の対象になる人って?
では実際に、矯正歯科でかかる費用が、「医療費控除」の対象になる人はどのような人なのでしょうか?じつは、「歯科矯正」であれば誰でも「医療費控除」を申請できるわけではないのです。これは、国税庁が定める判断基準をクリアしていないと、申請することができません。
具体的には、容ぼうを美化するための審美的な歯科矯正の費用は「医療費控除」の適用外となり、年齢や矯正の目的を考慮して歯科矯正が必要と認められる場合の費用は「医療費控除」の適用となります。
歯科矯正が必要と認められる場合というのは、たとえば、お子さんの成長を阻害するような「不正咬合(悪い噛み合わせ)」があるような場合が挙げられます。詳しくは、以下の参照をご確認ください。
まとめ
矯正歯科でかかる費用は、通院する矯正歯科や、選ぶ矯正装置、そして歯並びの状態などによっても異なります。そのため、まずはどのぐらい費用がかかるのかどうか、事前に矯正歯科で概算を出してもらいましょう。
マウスピース矯正ブランドのエミニナル矯正では、1人ひとりの歯並びや口の状況を精度高く診断し、治療計画を提示してくれます。気になることがあれば、気軽に矯正相談を受けてみてくださいね。
マウスピース矯正どれにしようか迷ったら、「エミニナル矯正」を受けてみて!
月々2,750円から始められるエミニナル矯正は、「安心」で選ばれるマウスピース矯正です。
近年、不適切なマウスピース矯正治療により、残念な想いをされている方がいます。
治療期間が短く、極端に安価であることを謳うマウスピース矯正がでてきている中で、「歯並びの仕上がり結果が、理想から程遠い。噛み合わせが逆に悪くなった。」「当初伝えられた治療費より、結果大幅に総額が高くなり、途中で治療を断念した」などのお声を聞きます。
これらの問題を解決すべく、エミニナルでは矯正のプロ”矯正ドクター”が100%担当する仕組みを作りました。在籍ドクターの治療経験は500症例以上なので、安心です。
エミニナル矯正の矯正相談では、あなた1人1人の矯正に対する不安を取り除き、そもそもマウスピース矯正が合っているのか?、金額や支払い方法はどのようなものがあるのかを丁寧にお伝えしています。
提携クリニックは全国拡大中です。お近くの提携クリニックはこちらからお探しください。
サービス名 | エミニナル矯正(EMININAL) |
---|---|
目安総額 (軽度〜中度) |
33万円〜66万円 ※自由診療 |
初回診断 | 無料 |
歯科矯正に関するQ&A
ここでは歯科矯正に関するQ&Aについて、回答していきます。
契約した矯正治療費用とは別に追加料金が発生することってあるの?
契約した矯正治療費用とは別に、追加料金が発生することはあります。
これは、「処置別支払い制」という支払い方をしている方の場合で、「歯科矯正装置」以外に、定期的な通院にかかる「調整料」や、治療後に装着する「リテーナー料金」などの追加費用がかかります。
ただし、「総額制(トータルフィー制)」といって、治療開始~治療後までにかかる費用を事前にすべて支払う制度での支払いをしている場合は、基本的には追加料金はかかりません。
返金システムってあるの?
返金システムがあるかどうかは、矯正歯科によって異なります。
たとえば、ある矯正歯科では、矯正装置を装着後2ヶ月以内に治療の継続が難しくなった場合に、返金対応を行っています。ただし、全額返金というわけではなく、検査・診断料や、2ヶ月間に行った処置料を差し引いた金額になることが多いです。
ただしこの返金システムは、矯正歯科によって異なりますので、契約前に確認をしておきましょう。
学生でも、デンタルローンを利用できるの?
アルバイトなどで収入がある学生であっても、未成年であれば「親名義でデンタルローンを組む」もしくは、「親の承諾書」が申し込みに必要となります。
未成年ではない学生の場合で、アルバイトをしていて一定の収入があれば、審査に通ることもありますが、信用により審査落ちになってしまうケースもあります。