2022年11月18日
2023年3月6日歯科矯正について調べているとアライナー矯正とマウスピース矯正というものが出てきます。この二つの違いは一体何なのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事ではアライナー矯正の治療方法、メリット・デメリット、実際の失敗例などをご紹介します。
歯科矯正はしたいがどの方法が自分に向いているか調べている人、アライナー矯正についての知識を増やしたい人などはぜひ本記事を参考にしてみてください。
矯正の費用について詳しく知りたい方はこちらに記事も参考にしてみてください。
『歯科矯正の値段の相場は？医療費控除は？矯正費用に関する全情報まとめ』
アライナー矯正とはどんな治療方法？
「マウスピース矯正」とも呼ばれる矯正方法
アライナー矯正とは、マウスピース型の矯正装置を使って歯並びを改善していく治療方法です。アライナーの動詞形でもあるアラインには、形を整える、揃えるなどの意味があります。
アライナー矯正はこれまで歯科矯正をする際にデメリットとなったポイントをクリアにした矯正方法として、ニーズが高まっています。これまでの歯科矯正というと、どうしても装置が目立つ、ワイヤーなどの調整時に目立つなどの問題がありました。しかし、アライナーの場合、透明な装置のため目立ちにくく、歯に直接取り付けないため痛みや違和感を抑えられるのです。
アライナーによって歯が動く仕組み
アライナーは現在の歯並びよりも理想の歯並びに近い位置に設計されています。着け始めの頃は若干のズレがあるため、痛みを感じられる人もいます。アライナーをつけ続けていると、現在の歯並びから理想の歯並びの位置へと移動していきます。
矯正装置によって負荷がかかることで起きるこの移動は、力がかかった側の歯の根っこにある歯槽骨と歯の間にある歯根膜に破壊と再生が起こります。この移動時には痛みを感じる物質が分泌されるため痛く感じます。
アライナー矯正による治療の特徴4つ
アライナーを使った治療にはさまざまな特徴があります。詳しく見ていきましょう。
1.アライナーが目立ちにくい
まずはなんと言っても、矯正装置であるアライナーが目立ちにくい点です。アライナーは透明なプラスチックでできているため、日常生活においても目立つことはありません。また、食事や歯磨きのときに自分で取り外しができるため、外食時や旅行などの際にも気になりません。
2.取り外しができる・清潔を保てる
目立ちにくさとも関連がありますが、自分で取り外しができるため食事や歯磨き時の行動は普段どおりになります。従来型のワイヤー矯正の場合は、24時間矯正が終了を迎えるまで矯正装置をつけたままの生活となります。歯と矯正装置の間に食べ物が詰まりやすかったり、磨き残しが発生したりします。アライナー矯正の場合、このような悩みがなく清潔な状態が保てます。
3.金属アレルギーの方も装着できる
ワイヤー矯正は矯正方法の中でも歴史が長く、症例も豊富なことから信頼が置ける矯正方法です。歯の移動もアライナー矯正に比べて起きやすく、適応可能となる症例も幅広いというメリットがあります。しかしワイヤー矯正を希望していても金属アレルギーがある人には適応できません。アライナー矯正であればプラスチック製のためアレルギーの心配なく矯正ができます。
4.痛み・違和感が抑えられる
アライナー矯正の最大の特徴とも言えるのが、痛みや違和感が抑えられることです。歯に矯正装置を直接つけるわけではありませんので、歯に感じる痛みや違和感はほとんどありません。
アライナー矯正をおこなう前に知っておきたいデメリット
従来型の矯正方法と比べてメリットの多いアライナー矯正にもデメリットは存在します。
1.治療できる症例が制限される
アライナー矯正はどのような症状でも適応可能というわけにはいきません。アライナー矯正をおこなっている矯正の種類にもよりますが、軽度〜中程度の症状に限定されています。また、顎の変形など外科的な処置が必要なケースのほか、抜歯や歯の切削などを必要とするケースには不向きです。アライナー矯正は、軽度の出っ歯やすきっ歯などに向いています。
2.自己管理ができないと効果が得られない
アライナーは自分で取り外しができる点がメリットですが、一度取り外してからつけ忘れなどがあると期待通りの効果が得られない可能性があります。アライナー矯正は1日に20時間以上の装着時間を守る必要があります。ダラダラ食いをしたり、就寝時につけ忘れたりすると、歯が動かずに治療期間が長引きます。
3.保険診療が適用されない
歯科矯正は顎骨手術などのケースを除いてほとんどが保険適用外となります。その理由は、美容整形同様、見た目の改善が主訴であるからです。歯の噛み合わせや機能面では問題ないのに、見た目が気になるという理由が多くを占める歯科矯正では保険がきかず、決して安くはない治療費を想定しておくと良いでしょう。
4.噛み合わせが不安定になるケースがある
アライナー矯正をしていると、アライナーを着けている時間が長期間に及ぶことから、矯正が終了した際に噛み合わせに違和感を感じることがあります。アライナーがあった状態が平常となり、アライナーなしの状態ではどこが正常な噛み合わせかわからなくなってしまうのです。すると、食事が噛みづらかったり、口を閉じても違和感を覚えることがあります。
実際にあった！ アライナー矯正による失敗・トラブル例
アライナー矯正はメリットも多い矯正方法ですが、治療した人のなかには思うような治療効果が得られなかったという人や、失敗・トラブルにつながってしまった人もいます。
矯正後に効果を感じられなかった
アライナー矯正は決められた装着時間を守らなければ期待どおりの効果は得られません。治療に対する姿勢が求められますが、つけ忘れが多かったり、紛失などがありアライナーの未装着時間があると効果は得られません。
また、アライナーの適応症例以外の症状であるにもかかわらず、アライナー矯正をしてしまった場合、思うような結果が得られないまま治療終了となるケースもあります。
不当な追加費用を請求された
アライナー矯正にかかる治療費用は、ブランドや担当してもらうクリニックごとに異なります。当初の見積もりよりも追加料金を請求されるなどして、金額がアップしているケースもあります。見積もり時に、アライナーの交換費用や診察費用は都度かかるのか、それとも見積もりのなかに一括で含まれているのかなどは事前に確認しておきましょう。
失敗を回避する！ アライナー矯正において注意するべきポイント
アライナー矯正をした人のなかには、失敗と感じてしまう人もいます。そうならないためにも、注意すべきポイントがいくつかありますので、事前に知っておきましょう。
治療計画に納得してから矯正を開始する
治療内容や、治療するうえで守らなければならないアライナーの装着時間、手入れの方法、治療にかかる期間などを見積もった、治療計画があります。治療が失敗と感じる原因には、思ったより費用がかかった、期待どおりの結果にならなかった、予想以上に治療期間がかかったなどがあります。そうならないためにも、事前にこの内容が納得のいくものであるかどうか矯正歯科医と相談してから治療に入りましょう。
装着ルールを遵守する
アライナー矯正は自由に取り外せるというメリットがある一方で、決められた装着時間を守らなければ期待した効果は得られません。1日20時間以上などの装着時間を守り、アライナーを着けていない状態を極力少なくする必要があります。
通院頻度を守る
アライナー矯正は、ブランドによっては通院期間がほとんどなく、新しいアライナーの受け取りが郵送でできるところもあります。しかし、そうした制度がある歯科医院またはブランド以外では、決められた通院頻度を守る必要があります。アライナーの交換は、歯の移動状況に応じておこなわれるため、定期的に通院し、アライナーを新調することで理想の歯並びへと近づきます。
信頼できる歯科医院を選ぶ
アライナー矯正は決して短くはない治療期間が発生します。中長期的に関わる矯正歯科医選びは重要となりますので、通院におけるアクセスの良さも含め信頼の置ける歯科を選ぶようにしましょう。矯正をする際の矯正歯科医選びのポイントとして次の3つが挙げられます。
・矯正を専門に学んでいること（矯正歯科医）
・症例が豊富であること
・不明な点を丁寧に説明してくれること
歯科医師であれば矯正治療はできますが、矯正治療を専門に学んだ矯正歯科医を選びましょう。矯正歯科医の中には、矯正歯学会などに所属している認定医などの学会の資格を取得した医師もいます。一定の基準以上の医師となりますのでおすすめです。また、これまでアライナー矯正の経験数が豊富であれば、なおさら安心できます。矯正治療は不安も多く、治療にかかる費用も期間もある程度発生します。治療内容への説明や、治療時に抱く疑問・不安に丁寧にこたえてくれそうな矯正歯科医を選ぶようにしましょう。
矯正知識をつけて自分に最適な治療方法を選ぼう！
アライナー矯正とは、透明なプラスチック製のマウスピースを使った矯正方法のことです。目立ちにくく痛みや違和感を抑えられるメリットがある一方で、装着時間を守らないと期待どおりの結果になりません。
せっかくおこなった治療が失敗に終わらないためにも、自身の症例を理解することや、アライナー矯正のデメリットも含めて理解することが重要です。
費用面や治療内容に不安や疑問があれば、エミニナル矯正の無料相談を利用してみるのもおすすめです。矯正を専門的に学んだ矯正歯科医がアライナー矯正に関する疑問に答えてくれます。
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治療期間が短く、極端に安価であることを謳うマウスピース矯正がでてきている中で、「歯並びの仕上がり結果が、理想から程遠い。噛み合わせが逆に悪くなった。」「当初伝えられた治療費より、結果大幅に総額が高くなり、途中で治療を断念した」などのお声を聞きます。
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アライナー矯正に関するよくあるQ&A
Q.アライナー矯正の装着時間はどのくらい？
A.1日の装着時の目安は20時間程度です。食事や歯磨きの時間を除くほとんどの時間を装着している必要があります。また、装着時間を守っても、取り外し回数が多いと歯にも負担になるばかりか、歯の移動も起きにくくなります。なるべく少ない取り外し回数と、長い装着時間を目指した生活習慣を身につけましょう。
Q.アライナー矯正のメリットはなに？
A.アライナー矯正のメリットは、矯正していることがわかりにくい目立ちにくさと痛みや違和感を抑えられる点が挙げられます。ワイヤー矯正の場合には、装着した直後やワイヤーの調整時にどうしても強い痛みや違和感を感じやすいです。アライナー矯正は自由に取り外しができるため、綺麗な状態が保てるほか、日々の生活へのダメージが最小限に抑えられます。
Q.アライナー矯正によって歯が動く仕組みとは？
A.アライナーは現在の歯並びよりも理想の歯並びに近い位置に設計されています。最初につけてみると若干のズレがあるため、痛みを感じる人もいます。しかし、アライナーをつけ続けていると、現在の歯並びから理想の歯並びの位置へと移動していきます。
矯正装置によって負荷がかかることで起きるこの移動は、力がかかった側の歯の根っこにある歯槽骨と歯の間にある歯根膜に破壊と再生することで移動が起こります。
