歯科矯正をしようか迷っているとキレイライン矯正という治療方法を目にするという方も多いのではないでしょうか。
本記事ではキレイライン矯正ができる人とできない人の違い、またできない人のための他の治療方法、実際にキレイライン矯正にかかる費用についても解説していきます。
キレイライン矯正ができない人とは?
マウスピース矯正の「キレイライン矯正」は、矯正できる歯並びと、矯正できない歯並びがあります。本記事では、「どんな人がキレイライン矯正ができないのか(向いていないのか)」について、詳しく解説していきます。
まずはキレイライン矯正ができない人を紹介する前に、キレイライン矯正とはなにか、特徴を見ていきましょう。
「キレイライン矯正」の特徴
「キレイライン矯正(kirei lign)」とは、「格安マウスピース矯正(Low Cost Mouthpiece)」の一つです。透明で目立たないマウスピースを装着することで、歯並びを整えていく歯科矯正方法です。
2016年設立の株式会社ARETECO HOLDINGSが立ち上げ運営を行っていましたが、2022年11月以降はSheepMedical Technologies株式会社が運営しています。
1.矯正費用を抑えられる
キレイライン矯正の全体的な費用の目安は、23.1~41.8万円(税込)です。
また、初回2.2万円からと手に取りやすい価格で初回お試しができるので、初回だけ試し、その後続けるかどうか決めてもOKなのがうれしいメリットです。
2.短期間で矯正ができる
歯並びの具合にもよりますが、治療期間の目安は5ヶ月~1年3ヶ月程度と短いです。
3.治療範囲は前歯の12本(部分矯正)
キレイライン矯正の治療範囲は、前歯12本(上下の中切歯・側切歯・犬歯の各6本)のみを対象としています。目立ちやすい前歯だけが治療の対象の、審美目的の矯正治療だと言えます。
矯正で対応できる歯並びは、軽度から中度の歯並びです。小臼歯・大臼歯はキレイライン矯正の治療対象になりませんので、基本的に重度の歯並びのガタつきを矯正することは難しいです。
上下の歯の位置的なズレが大きい、上の歯と下の歯の前歯が大きく開いているといった噛み合わせに問題がある症例は、キレイライン矯正ができないことがあります。
キレイライン矯正は前歯に特化した部分矯正なので、奥歯の噛み合わせに問題がある症例の治療は難しいでしょう。
キレイライン矯正で治療できる歯並び
キレイライン矯正は、以下の4つの歯並びに対応しています。
ただし、こちらで紹介する歯並びでも、症状の程度によっては治療ができないこともあります。参考程度にご覧いただき、実際にキレイライン矯正が対応できるかどうかは初回検診でご相談ください。
1.ガタガタな歯並び「叢生」
歯がガタガタと前後でずれていたり、でこぼこしていたり、重なっていたりする症状を「叢生(そうせい)」といいます。犬歯が飛び出している「八重歯」も、叢生のひとつです。このような歯並びは、キレイライン矯正で治療できることがあります。
歯を動かすためのスペースを確保するため、「IPR」や、「拡大床」で移動スペースを作ってからマウスピース矯正を行うことが多いです。
IPRは「歯と歯の間をわずかに削り、歯の大きさや形を修正する処置」のことです。
拡大床は「ネジを入れ歯のような装置に埋め込み、ネジを回す処置」のことです。
どちらも、抜歯をせずに、歯列を広げるための処置法です。
2.前歯が突き出している「出っ歯」
前歯が前方に突き出ている、前に傾いている、唇が突き出ている(口ゴボ)などの症状がある方は、「出っ歯(上顎前突・上下額前突)」の傾向があります。
歯の傾きが小さい出っ歯は、キレイライン矯正単独で矯正ができます。症状によって、「IPR」や「拡大床」を併用して治療を行います。
抜歯をする必要がある重度の出っ歯は、キレイライン矯正では治療できません。
3.歯の間に隙間がある「すきっ歯」
歯と歯の間に隙間がある歯並びを「すきっ歯(空隙歯列弓)」と言います。特に、前歯の中心の隙間が空いている歯並び(正中離開)は、見た目に大きな影響を与えます。
キレイライン矯正などのマウスピース矯正は、すきっ歯の治療を得意としています。すきっ歯が気になる方は、マウスピース矯正の検討をしてみましょう。
4.下の歯が前に出ている「受け口」
上下の歯を噛み合わせたときに、下の歯が前に突き出ている状態を「受け口(反対咬合・下顎前突)」と言います。受け口の状態にもよりますが、キレイライン矯正で治療できることがあります。
ただし、上下の顎の骨の問題がある場合や、歯並びが大きくずれている場合は、キレイライン矯正では治療が難しいです。骨格に問題がある受け口は、顎の骨を切る外科手術とワイヤー矯正を併用した治療が必要になるケースもあります。
キレイライン矯正ができない人の特徴
歯並び以外のキレイライン矯正が向いていない人の特徴について、解説していきます。矯正を始めてから後悔・失敗しないようチェックしておきましょう。
1.キレイライン矯正で対応できない歯並びの人
キレイライン矯正は一部の歯並びを治す「部分矯正」です。そのため、矯正ができない症例が複数あります。
噛み合わせが悪い
上下の歯の位置的なズレが大きい、上の歯と下の歯の前歯が大きく開いているといった噛み合わせに問題がある症例は、キレイライン矯正ができないことがあります。
キレイライン矯正で対応が難しい歯並びを以下に紹介します。
・重度の受け口(反対咬合・下顎前突)
・骨格性の開咬(奥歯で噛んだときに、前歯が開いてしまう歯並び)
・大きく中心がずれている症例(口の状態によっては、中心のずれを治すことは難しい場合がある)
ただし、どの程度の歯並び・噛み合わせまで治療できるかの判断は、矯正歯科医が行います。カウンセリング時によく相談しましょう。
抜歯が伴う歯並び
キレイライン矯正は、基本的に抜歯を伴う症例は対象外となっています。キレイライン矯正の基本方針は「できる限り歯を抜かない・削らない治療」で、歯を動かすためのスペースは「IPR(ディスキング)」や「拡大床」で対応する方針です。
一般的に「ガタガタした歯並び(叢生)」で、隣り合った歯が前後に重なるように生えている症例や、斜めに並んで生えている症例、歯と歯の重なりが6~7mmを超えている症例などは、抜歯をしてから矯正することが多いです。
このような抜歯を伴う症例は、キレイライン矯正では難しいです。クリニックによっては、ワイヤー矯正で歯を大きく動かしてからキレイライン矯正(マウスピース矯正)に移行する「コンビネーション矯正」が可能なところもあります。
マウスピース矯正ブランドの「エミニナル矯正」では、治療経験500症例以上のプロ”矯正ドクター”が100%担当するシステムなので、重症の方や抜歯をともなう治療が必要な方でも安心して治療が可能です。
また、エミニナル矯正では月額2750円から始められるので、マウスピース矯正を検討している方は、ぜひ下のボタンを押して詳細を確認してみてください!
2.自己管理ができない人
マウスピースは自分で自由に取り外しができるため、装着時間などの決められたルールをしっかりと守ることがとても大切になります。
「1日20時間の装着時間を守る」「食事や間食の際はマウスピースを外す」「正しくマウスピースを装着する」などが難しい方は、キレイライン矯正が向いていないかもしれません。
3.定期的な通院が難しい人
キレイライン矯正は、定期的に通院が必要な矯正方法です。クリニックによって異なりますが、基本的に都度払いの方は「1ヶ月半(45日)に2度」、コース払いの方は「3ヶ月に2度」のペースで通院します。
定期的な通院が難しい方は、他の治療法の方が向いているかもしれません。マウスピース矯正の「エミニナル矯正」は、最低1回の通院で治療が可能だというメリットがあります。定期的な通院が難しい方におすすめの矯正方法です。
4.提携クリニックが周囲にない人
キレイライン矯正の提携クリニックは全国に103院ありますが、関東や関西などの大都市圏が中心です。例えば東京都に25院、大阪府に9院、愛知県に10院ありますが、1院も無い都道府県もあり分布に偏りがあります。お住まいの地域によっては、通院が難しいこともあるでしょう。
キレイライン矯正は、定期的に通院する必要がある矯正システムです。トラブル時にすぐに対応してもらうためにも、自宅近くにクリニックがある方が安心です。
キレイライン矯正ができない人の歯並び治療法
キレイライン矯正ができない人でも、その他の治療方法によって歯並びを改善できます。
歯科矯正方法の「ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)」「マウスピース矯正」「セラミック矯正」「インプラント矯正」について、それぞれの特徴を解説していきます。
治療法1.ワイヤー矯正
矯正装置である「ブラケット」を歯にとりつけ、そこに「ワイヤー」を通して歯に力を加えて歯を動かしていく矯正方法です。多くの症状に適応できるというメリットがあります。
表側矯正
歯の表面(唇側)に、ブラケットとワイヤーをつける矯正方法です。長い歴史があり、症例数も多く、安全で手軽な方法です。
金属でできた装置(メタルブラケット)は目立ってしまいますが、セラミックやプラスチック素材でできた装置(審美ブラケット)を選ぶと目立ちにくいです。
裏側矯正
歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーをつける矯正方法で、装置が見えないのがメリットです。費用は表側矯正よりも高額となります。
デメリットは、「発音がしにくいことがある」「痛みや口内炎などのトラブルが起きやすい」ことなどです。
治療法2.マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明で目立ちにくいマウスピースを装着し、段階的に新しいものに交換することによって歯並びを整える矯正治療方法です。「キレイライン矯正」のほか、「インビザライン」「エミニナル矯正」など数多くのブランドがあります。
マウスピース矯正の中でも人気のある「インビザライン」と「エミニナル矯正」をピックアップして紹介します。
インビザライン矯正
1999年にアメリカで提供を開始し、世界で最も普及しているマウスピース型矯正システムです。これまでに世界100ヵ国以上の国で、1300万人以上の方が治療を受けた実績があります。
矯正のプランが豊富で、部分矯正から全体矯正まで可能です。治療期間や費用がかかっても、しっかりと歯並びを治したいという方に向いています。
エミニナル矯正
エミニナル矯正は、エキサイト株式会社が提供するマウスピース矯正システムです。2021年から提供を始めた比較的新しいマウスピース矯正ブランドですが、矯正歯科医の治療実績は500症例以上あるため安心です。独自の基準で選び抜かれた歯科矯正のプロが、必ず担当してくれるシステムが人気を集めています。
料金プランは「定期購入プラン」と「一括購入プラン」の2種類から選べ、定期購入プランであれば初回2.2万円(税込)からの支払いが可能です。途中解約ができるのもうれしいポイントです。
国内の歯科技工士が、あなた専用のマウスピースを作製します。また公式LINEの「相談室」からいつでも気軽に質問可能なので安心です。
治療法3.セラミック矯正
歯を削ってセラミックでできた被せ物を被せることによって、歯並びをきれいに見せる方法です。「治療期間が短い」「セラミックは自分の好みの色にできる」などのメリットがあります。
「健康な歯を削る必要がある」「将来的にセラミックを作り直す必要がある」などの点がデメリットです。
治療法4.インプラント矯正
ワイヤー矯正や、マウスピース矯正と併用して行う治療方法です。歯茎に矯正用インプラント(アンカースクリュー)を埋め込み、それを固定源として歯並びを治していきます。
ワイヤー矯正、マウスピース矯正単体で歯列矯正を行うよりも、矯正期間が短くなる点がメリットです。
「矯正相談」で矯正できる・できないが分かる!
キレイライン矯正で治療できるかどうかは、「矯正相談」をするとわかります。キレイライン矯正に興味がある方は、提携クリニックへ行き相談してみましょう。
またエミニナル矯正では、治療前に公式ラインで無料矯正相談の予約ができます。さらに「矯正相談」ではビデオ通話を利用して、矯正に関する質問を歯並びを確認し、おおよその治療期間・費用も聞けるというメリットがあります。
ビデオ通話の際に、対応症例かどうかを質問したり、不安点・疑問点などの確認をしたりもできます。もしも契約しなくても「矯正相談」のみの参加であれば、支払いは発生しません。
まずは気軽に相談しよう!
キレイライン矯正は、2.2万円でお試しができるマウスピース矯正ブランドです。治療期間が短いというメリットがありますが、前歯に特化した「部分矯正」のみを行っているのでできない症例もあります。矯正できるのかどうか気になった方は、まずは気軽に相談してみましょう。
エミニナル矯正では、公式LINEでの矯正相談を行っていますまた、「全体の歯の矯正ができる」「矯正の経験が豊富な矯正歯科医が必ず担当になるシステムを構築している」「提携クリニックが多く通いやすい」「通院頻度が少ない」「いつでもライン相談ができる」などのメリットがあります。
興味がある方は、気軽に初回診断を受けてみてください。
マウスピース矯正どれにしようか迷ったら、「エミニナル矯正」を受けてみて!
月々2,750円から始められるエミニナル矯正は、「安心」で選ばれるマウスピース矯正です。
近年、不適切なマウスピース矯正治療により、残念な想いをされている方がいます。
治療期間が短く、極端に安価であることを謳うマウスピース矯正がでてきている中で、「歯並びの仕上がり結果が、理想から程遠い。噛み合わせが逆に悪くなった。」「当初伝えられた治療費より、結果大幅に総額が高くなり、途中で治療を断念した」などのお声を聞きます。
これらの問題を解決すべく、エミニナルでは矯正のプロ”矯正ドクター”が100%担当する仕組みを作りました。在籍ドクターの治療経験は500症例以上なので、安心です。
エミニナル矯正の矯正相談では、あなた1人1人の矯正に対する不安を取り除き、そもそもマウスピース矯正が合っているのか?、金額や支払い方法はどのようなものがあるのかを丁寧にお伝えしています。
提携クリニックは全国拡大中です。お近くの提携クリニックはこちらからお探しください。
サービス名 | エミニナル矯正(EMININAL) |
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目安総額 (軽度〜中度) |
33万円〜66万円 ※自由診療 |
初回診断 | 無料 |
歯科矯正に関するよくあるQ&A
Q.マウスピース矯正のリスクは?
マウスピース矯正のリスクや副作用には、以下のものがあります。
・歯の痛みや不快感
・矯正後の後戻り
・虫歯、歯周病、歯根吸収、歯肉退縮、歯髄壊死や変色
新しいマウスピースを装着した直後に、窮屈さなどの不快感や、歯が浮いたりしみたり痛みを感じたりすることが多いです。数日から一週間程度で慣れる方が多いですが、個人差があります。
矯正後の後戻りは、マウスピース矯正だけでなくすべての歯科矯正で起こります。保定装置(リテーナー)を装着することによって、歯が後戻りすることを防ぎます。
その他、虫歯や歯周病、歯根吸収・歯肉退縮。歯髄壊死・変色・アレルギー症状などのリスクがあります。ただし、これらのリスクは必ずしも起きるものではありません。適切な歯磨きやマウスピースの手入れを心がけ、不安な点があれば早めに相談しましょう。
Q.上の歯と下の歯の隙間が何ミリだと良い?
理想的な歯並びは、奥歯を噛み合わせたときの前歯の前後関係が【上の前歯が下の前歯より2~3mm前に出ている】状態です。また前歯の上下関係をチェックした時に【上の前歯が下の前歯に2~3mm覆っている状態】が理想的と言えます。
鏡でセルフチェックをするときは、奥歯を噛みわせた状態で「イー」の形にして歯並びを見てみましょう。
※奥歯を噛み合わせたときに、上下の歯がぴったりつくのはよい歯並びではありません(切端咬合)
※下の前歯が上の前歯で半分以上隠れている状態だと、噛み合わせが深すぎると言えます(過蓋咬合)
Q.歯並びが悪い人ってどれくらいの割合いるの?
日本で歯並びが悪い人の割合は、6割程度です。この割合はアメリカと同程度なので、日本人の歯並びが特別良い・悪いというわけではありません。
しかし、実際に歯科矯正を行っている日本人の割合は2割程度と、アメリカよりもかなり少ないのが現状です。
日本では「歯科矯正は痛い」というネガティブな印象をもつ人が多いのに対し、アメリカでは「歯並びが良くなってうれしい」というポジティブなイメージがまさっていて、歯科矯正に対する不安を持つ方が少ないという特徴があります。